都会だけれど懐かしい雰囲気漂う「豊島区」の特徴について

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「豊島区」という名前だけ聞いても特に地方の方はピンとこないかもしれませんが、あの「池袋」がある区です。他にも巣鴨や目白など下町感のある場所や高級住宅地など様々な面を持っています。

副都心でもある池袋がある豊島区ですが、23区の中で唯一の「消滅可能性都市」という指摘を受けてしまいました。指摘を受けた豊島区は人口問題へ取り組むための新しい施策を行っています。

ここでは、豊島区の特徴と区が抱える課題、そして消滅可能性都市を回避するための行政の取り組みを紹介します。

1 豊島区の位置と特徴

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出典:豊島区HP

豊島区は23区の西北部に位置し、南は新宿区・文京区、西は中野区、北は練馬区・板橋区に囲まれています。
池袋を中心に、高級住宅街である目白、「おばあちゃんの原宿」として知られる巣鴨など様々なエリアがあり、都会的でありながら落ち着いた雰囲気も感じることができる場所もあるという特徴があります。

平成27年には豊島区役所の新庁舎が建設され、全国初となる地上49階建のマンション一体型の庁舎となりました(庁舎は1階の一部と3~9階部分になります)。

2 豊島区の主なエリア

2-1 池袋

東京でも有数の大都市である池袋。新宿や渋谷と同じように様々な娯楽施設があり、常に多くの人で溢れています。
また、池袋は「副都心」とされ、様々なJRや地下鉄、私鉄が乗り入れており郊外と都心部をつなぐ役割を担っています(上記の新宿や渋谷も副都心です)。

池袋といえばランドマークでもある「サンシャインシティ」が有名であり、展望台や水族館、ショッピングセンターなど数多くの機能を併せ持つ商業施設です。
そして、サンシャインシティに繋がる「サンシャイン60通り」には飲食店やゲームセンター、映画館などが密集し、多くの若者で賑わっています。
池袋に訪れる人の多くはサンシャイン周辺で娯楽を楽しむのが一般的でしょう。

◼︎サンシャイン60通り

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駅の西口には「池袋西口公園」や「東京芸術劇場」「豊島区立郷土資料館」などがあり、サンシャインのある東口に比べ緑が多く、落ち着いた雰囲気となります。
また、立教大学も西口からやや歩いた場所にあります。

2-2 巣鴨

「おばあちゃんの原宿」として知られる巣鴨ですが、名前は聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
名前の由来である「巣鴨地蔵通り商店街」はお年寄りに向けた衣料品や食料品店が密集しており多くの方(特におばあちゃん)が買い物に訪れています。
周辺には「眞性寺」「高岩寺」があり、買い物ついでに立ち寄るスポットとなっています。

2-3 目白・雑司が谷

池袋の隣の駅にある目白ですが、エリアを指すときは雑司が谷なども含みます。
池袋とは違い閑静な街で高級住宅街として知られています。駅前には皇族が通う学習院があり、学生が多いにも関わらず落ちついた雰囲気であるのも特徴的です。

◼︎目白駅
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また、目白の東に位置する雑司が谷ですが、鬼子母神(きしもじん)堂というお寺が有名です。参道にはカフェやお土産屋が立ち並び歩いて見て回るのも楽しい場所です。
周辺には、保明寺や本納寺、威光稲荷など寺院が多く、どこか懐かしい雰囲気を感じることができる街です。

2-4 駒込

駒込はソメイヨシノ発祥の地として知られています。
また、住所は文京区になりますが、都会にありながらとても広い庭園である「六義園」があります。六義園は桜や紅葉のライトアップでとても有名でありこの時期になると行列ができるほどの見物客が訪れます。

◼︎六義園
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そして、駅の北側には魚屋や八百屋、生活雑貨、焼鳥屋などが密集する「霜降銀座商店街」があり、ごちゃごちゃしつつも活気のある昔ながら商店街の雰囲気を感じることができます。

駒込エリアは自然と下町の雰囲気が共存する癒しの街といえるでしょう。

3 豊島区の現状と課題

3−1 人口減少による「消滅可能性」の危機

豊島区に限らず、日本は少子高齢化や人口減少が懸念されていますが、豊島区は23区で唯一「消滅可能性都市」という不名誉な指摘を受けてしまいました。

池袋という巨大ターミナルがあり、人気のエリアとして流入も増えているにも関わらず消滅可能性とされたのは、「日本創成会議」によって豊島区の20〜39歳の女性の人口が2040年には2010年に比べて50%以下になるだろうとされたからです。
つまり、子どもを産む世代が半数以下になる可能性がある自治体に注意を促したとされます。

これに危機感を持った豊島区は人口問題に取り組みを行うため「豊島区まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、また重点プロジェクトとして「国際アート・カルチャー都市構想」を進めています(詳細は4 豊島区の重点施策をご覧ください)。

3−2 密集地域が多いことによる防災性の不安

豊島区は日本一の人口密度を持つ都市ですが、過密都市ゆえに火災のときのリスクは高いといえます。
豊島区は「木賃ベルト地帯」と呼ばれる木造アパートが密集した地域があります。

区内には学習院大学、立教大学、立正大学、東京音楽大学があり、周辺区には早稲田大学、お茶の水大学や日本女子大学などがあることがら学生が多く集まるという側面があります。そのため単身向け住宅多く、狭いながら住宅数が多いというイメージができます。

中でも老朽化した建物が多く、火災や震災のときには被害が大きくなる可能性が高いため重点的に防災に取り組む必要性があるでしょう(豊島区によるアンケートでは、地震や火災に対する安全性への満足度が低く、震災に関連する項目への取組み要望が高いという結果となっています)。

3−3 公園面積が少ない

繁華街があり住宅の集まる豊島区は、区民1人あたりの公園の面積が23区内で最下位となっています(参考:東京都都市公園等区市町村別面積・人口割比率表(平成24年4月1日現在) )。
これは区内に都立公園がなく、1ha以上の区立公園が1つもないことが要因となっています。

4 豊島区の重点施策

何度かお伝えしている通り、豊島区は「消滅可能性都市」の指定されてしまったことから、人口問題のための対策を取っています。

「豊島区まち・ひと・しごと創生総合戦略」は、「豊島区人口ビジョン」で示した将来ビジョンの実現に向けた5ヶ年(2015〜2019年)の戦略であり、

・女性にやさしいまちづくり
・高齢化への対応
・地方との共生
・日本の推進力

の4つを柱として具体的な対策に取り組んでいます。
それぞれの基本目標および基本施策については以下の通りです。

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「豊島区まち・ひと・しごと創生総合戦略」資料より引用

特に、「日本の推進力の一翼を担う国際アート・カルチャー都市」においては芸術や文化などを世界に発信し、世界中の人々が集まり賑わいのあるまちづくりを行うこととし、重点的に取り組みを行っているようです。

区内には様々な文化や芸術に触れることができるイベントや施設が多くあり、最近では漫画やアニメの施設が増えてきており、「乙女ロード」と呼ばれる通りもあり注目を集めています。

このように豊島区は区が持っている資源を発信していき、国際的なアート・カルチャー都市を目指しているという大きな特徴があります。

◆アート・カルチャーとは
「芸術文化」という言葉で一般的にイメージされる枠組みを超え、伝統的な文化から先端的な文化まで、衣食住に関わる生活文化からハードな都市づくりまでをも含み、アートの持つ想像力・創造力で、カルチャーの語源そのままに、まちを耕すことを意味します。
まちを構成する多様な人々の参加と協働により、アート・カルチャーのまちづくりを展開していくことで、世界中の人々を魅了し、持続発展する都市の実現をめざします。
豊島区国際アート・カルチャー都市構想より

◼︎参考計画、施策など
豊島区まち・ひと・しごと創生総合戦略
豊島区人口ビジョン
豊島区国際アート・カルチャー都市構想

5 豊島区基本情報

◼︎人口:28、2万人(2016年4月1日現在)
◼︎面積:13.01㎢(23区内で18位)
◼︎豊島区役所アクセス:豊島区南池袋2-45-1
・各線池袋駅 徒歩9分
・東池袋駅(東京メトロ有楽町線) 地下通路で直結(改札から徒歩3分・1番口方面)
・都電雑司ヶ谷駅(都電荒川線)徒歩3分
・池袋四丁目駅(都電荒川線)徒歩4分

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