捨てるのはもったいない!ミクロ経済学の勉強方法について

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公務員試験において、経済学は民法や行政法と同じく筆記試験でかなり重要な科目です。

地方を受けるにしろ、国家を受けるにしろ、しっかり対策しなければ試験ではかなり不利になりますので、早い段階から準備を進めていく必要があります。

特に、ミクロ経済学はマクロ経済学よりもとっつきやすく、比較的得点源にされている受験生も多いのが特徴です。

量をこなせば必ず数字につながってくる科目ですので、苦手意識を持たれている方でも対策次第では十分得点源にできます。

是非この記事を参考に勉強を進めていっていただければと思います。特に現在経済学が苦手な方は参考にしていただければ幸いです。

1 ミクロ経済学の重要性

おそらくこの記事をご覧になっている受験生の多くは国家一般職か地方上級試験、もしくはその両方を受けられると思います。

地方上級試験に出題される経済学は自治体によって出題数が異なり、また、難易度も国家と比べてかなり高いことが特徴です。
ここでいう難易度が高いとは、変則的な問題がしばしば出題されるという意味ですので、基本をより深く理解するなど、対策次第では得点につなげるのは十分に可能です。
理論問題が多く出題されますので、ミクロ経済学を解くとき、パターンで覚えている受験生にとってはとっつきづらい問題になっていることも特徴です。

一方で、国家一般職は年度にもよりますが、計算問題が多く出題されることから、比較的解きやすい問題が多いので、十分満点を狙えます

国家一般職の専門科目の比率は教養の2倍ですので、専門科目の1点がかなり結果に響いてきます。苦手な方でも、5問中4問以上は確実に狙いたいところです。

こうしたことから、ミクロをしっかりと得点することは併願を考える上でも重要だといえます。

2 ミクロ経済学を捨てるという選択について

例えば、東京都を第一志望として考えられている受験生であれば、専門試験は記述形式で、経済学以外の科目を選んで記述するということが可能ですので、ミクロもマクロも思い切って捨ててしまうという選択肢はあります。

また、国家一般職についても、8科目選択するにあたり、ミクロ経済学かマクロ経済学、もしくはその両方を切ってしまうということも不可能ではありません。もし学系科目が得意で、本番での得点も確実に安定させられるというのであれば、切ってしまうのも戦略としては有効です。

しかし、ミクロ経済学を捨てることはあまりおすすめできません。

なぜなら得点を比較的短時間の勉強で安定させやすい科目であるからです。

どうしても学系科目を安定させようとすると、国家系の場合は重箱の隅をつつき続けるような勉強方針になってしまいがちですが、ミクロ経済学であれば基本をしっかり押さえるだけでかなり安定して得点を取ることができます。

地方上級試験についても、もし全問必須解答を求めてくる自治体であればミクロ経済学を捨ててしまうのはかなり周りの受験生と差をつけられてしまいますので、どうしても不利な戦いになりがちです。

また、主要科目を切ってしまうことはかなり精神的な焦りにつながるかと思います。周りが当たり前のように勉強している科目を自分はまったく手を付けていないことに、どうしても差をつけられてしまうのではないかと不安になってしまうのではないでしょうか。

そのため、精神衛生的な面で、ミクロ経済学を勉強するか迷っている受験生がいるのでしたら、迷うぐらいであれば勉強することを確実におすすめします。

一方で、勉強しないことを決めており、確固として周りの声など気にしない強さをお持ちの方でしたら、ミクロ経済学を切ってしまうという選択肢は戦略の上ではありなのかもしれません。

3 ミクロ経済学の勉強法

①理論問題

国家一般職でも地方上級でも、しばしば出題されるのが理論問題です。

このタイプの問題を解くには、しっかりと原理を理解しておくことが求められます。経済学が苦手な受験生は、理論問題がとにかく苦手という意識を持たれている方が多いです。

勉強法としては、テキストをしっかり読みながら、自分で一から図を書いてみることをおすすめします。問題を解くのは理解してからで大丈夫です。

自分で図を書くことは、頭の中で理論を整理しながらアウトプットするという意味で、理論問題を解く上での原理を深く理解する助けになります。もし勉強法に迷われている方がいたら是非試してみてください。

また、図を書くことは東京都の専門記述試験対策にもつながりますので、都を目指されている受験生は特に意識して図を描きながら勉強することをおすすめします。

②計算問題

計算問題は地方でもよく出題されますが、特に国家一般職でも多く出題されます。

計算問題は問題のパターンを覚えるだけで十分得点できますので、繰り返し量を解いて慣らしていくことが大事です。とはいえ、パターンで覚えすぎることは、見たことがない問題が出たときに全く手が出ないということにもなりかねませんので、やはり理論問題の対策と並行していくことをおすすめします。

効用の計算やスルツキー分解など、計算問題でも理論を理解していないと難しい問題が多くありますので、順番としては理論を大雑把に理解した後、計算問題にとりかかると良いでしょう。解きながら理解を深めていき、深めた理解を更に演習して定着させることが大切です。

※ちなみに、微分が苦手だと感じる方も多いようですが数学の知識は全く不要です。経済原論の微分を簡単に理解する方法で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

4 勉強の優先順位

基本的にミクロ経済学は積み重ねですので、お手元のテキストや問題集に書かれている単元を順番に勉強していくのが良いのですが、効率的に得点するという面から考えると、比較的よく出る問題や、難易度の高い問題にどうしても重点を置いて勉強をする必要があります。

以下では一通りミクロ経済学に目を通し終えた受験生にも、まだどの分野から手を付けていいかわからない受験生も参考にしてもらいたい勉強の優先順位を紹介したいと思います。

①需要と供給
マーシャルやワルラスの調整過程などは試験に頻出です。
理解も全く難しくありませんので、確実に早めに抑えておきたいところです。また、ミクロ経済学全体の中でもかなりとっつきやすいため、ここから勉強し始めるのも良いでしょう。

②企業行動
利潤最大化や、損益分岐点、操業停止点の問題もとてもよく出る分野です。また、国家一般職だけでなく、その他の試験種でもよく出る分野ですので、対策は確実にしておく必要があります。理解は全然難しくありませんので、こちらもはじめの方に取り掛かっておくと良いと思います。

③家計の行動
効用最大化の問題や、需要の価格弾力性、スルツキー分解など、難易度は少々高いですがとてもよく出る分野ですので対策が必要です。点数につながるまでに少し時間がかかる分野ですので、早めの対策が必要です。
ここでミクロ経済学が嫌いになってしまう受験生はとても多いです。苦手とする方が多い分野ですので、めげずに頑張りたいところです。

④独占と寡占
限界費用や限界収入などの概念が出てくる分野です。どの試験種でもとても重要な論点となりますので、対策は万全にしておきたいところです。

また、クールノー均衡やナッシュ均衡など、経済学部でなければ全くのなじみがない論点も出てきます。ミクロは仕上げてくる人は多いので、この辺りの論点で落としてしまうのはもったいないので、繰り返し演習をすることが大事です。

特にナッシュ均衡はゲーム理論でおなじみですので、もしまだ試験勉強が本格化していないタイミングであれば、読み物としてゲーム理論の本を読んでおくと理解がより簡単になるかと思います。

⑤余剰分析
課税や貿易についてです。いくら課税すれば生産者余剰や消費者余剰はどうなって、厚生の損失がどれぐらい生まれるのかというのを計算で求めます。

また、図でどの部分が厚生の損失や消費者余剰になるのかを選択する問題もありますので、勉強される際はまず図を描きながら、どのようなプロセスでグラフが変化するのかという点をきっちりと抑えることが大切です。

⑥貿易論
比較優位論やヘクシャー=オリーン、リカードの貿易論です。国家一般職では頻出の分野で、出される際は計算問題ではなく理論問題が多いです。理解するのに時間がかかるため、なるべく早めに取り掛かりたいところではありますが、点数を安定させるうえで他の分野を先に固める必要があると考えたため、この順位としました。

国家一般職のミクロ経済学では満点を狙いたいところですので、貿易論についても得意苦手によらずしっかり対策を進めることが大切になります。

5 ミクロ経済学が苦手な人へ

ミクロ経済学が苦手とする原因は人によって様々です。

大事なことは、客観的に自分が何が苦手なのかを数字で把握するということです。自分の苦手意識はどこから来ていて、どの分野がどの程度できるのかを知ることによって、実はミクロ経済学全体が苦手なのではなく、ある特定の分野が極端に苦手だっただけということがわかったりします

自分の苦手意識よりも、常に模試などの数字(得点や偏差値)で自分がどれぐらいできているのか、またはできていないのかを把握することが大切です。
そのため、これを読まれている受験生で、ミクロ経済学に限らず、どの科目でも苦手意識を主観的な物差しでしか図れていなかったという人は、是非参考にしていただければと思います。

6  おすすめ参考書

〇公務員試験 最初でつまづかない経済学 ミクロ編
公務員試験 最初でつまずかない経済学 ミクロ編
公務員試験 最初でつまずかない経済学 ミクロ編

経済学を学んだことがない受験生にとってはとても重宝する1冊です。実際に試験に出題される重要論点がかなりわかりやすくまとめられており、図も豊富です。

また、教養パートと専門パートにわかれており、教養パートから順に進めていくことで導入部でいきなりついていけなくなるということが起こりづらいのも本書のいいところです。
例題も豊富で、かつ章のまとめが見やすくまとめられているので、試験直前まで何度も繰り返し戻ってきても力になる参考書です。

しかし、試験で実際に通用する得点力をつけるという意味では、問題集を別途用意する必要があると思います。あくまで基本原理を理解する目的で読むことをおすすめします。

〇新スーパー過去問ゼミ4 ミクロ経済学
公務員試験 新スーパー過去問ゼミ4 ミクロ経済学
公務員試験 新スーパー過去問ゼミ4 ミクロ経済学

基本書でミクロ経済学の全体像を理解したら、次は本番で得点できるだけの実力をつける必要があります。そのためにはとにかく量をこなして、自分の客観的な実力を把握していく機会を増やすことが大切です。

スー過去はとにかく収録問題数が多く、本番で出てくる問題のほぼすべてのパターンに対応できる実力をつけることができますので、問題演習としては一番おすすめの1冊です。

ただ、解説が簡素なため、わからない問題が出てきた場合には基本書に立ち戻って、どうしてそうなるのかを時間をかけて分析していくと良いでしょう。

まとめ

ミクロ経済学は量をこなせば必ず数字につながってくる科目ですので、苦手意識を持たれている方でも対策次第では十分することは可能です。
苦手とする方は何が原因がを突き詰めてみて対策を進めていくようにしましょう。

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