この記事の目次
はじめに
公務員の「育児休業代替職員」をご存知ですか?
■育児休業を取得している職員の代わりに、定められた期間だけ勤務する職員のこと です。
育児休業代替職員の魅力は、正規職員とほぼ同様の待遇で働くことができるため、ワークライフバランスが取りやすい点にあります。
本記事では、育児休業代替職員になる方法やその働き方を紹介します。
育児休業代替職員という働き方に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。
1.育児休業代替職員とは
育児休業代替職員とは、
「地方公務員の育児休業等に関する法律」
または
「国家公務員の育児休業等に関する法律」
に基づき、職員が育児休業を取得した場合に、当該職員の育児休業期間の任期に限り勤務する職員のことです。
自治体によって名称はさまざまで、「産休育休代替職員」「育休任期付職員」「任期付職員」などと呼ばれることもあります。
待遇
任用期間の間は公務員と同じ身分となるため、給与、勤務時間、休暇などの勤務条件は一般の職員とほぼ同じです。
任用期間はさまざまですが、半年から1年程度の募集をよく見かけます。正規職員の育児休業の取得期間に変更があれば、任用期間の延長や短縮もあり得ます。
仕事内容
正規職員の代替として採用されるため、正規職員と同等の仕事内容が求められます。
もちろん最初から完璧にできる人はいませんので、はじめは指導を受けながら仕事に慣れていくことになります。
2.育児休業代替職員の募集方法
育児休業代替職員は通常の公務員試験とは異なり、各自治体や省庁が独自に試験等を実施し、必要な人数だけ採用します。そのため募集のタイミングもさまざまです。
募集方法は大きく分けて2つあります。
2-1.勤務先や任期が明確な募集
例えば、以下のような募集が該当します。
勤務先 :〇〇省〇〇局〇〇部 職務内容:一般行政事務 募集人員:1名 任用予定期間:令和6年5月1日から令和6年12月31日 |
上記では、勤務先や仕事の内容、採用人数や勤務期間が募集の時点で明確になっています。
このような募集方法では自身の関心や知識を考慮して応募することができ、仕事の内容もイメージしやすいです。
また、あらかじめ任用期間がはっきりしていることで、ライフプランが立てやすいというメリットもあります。
2-2.勤務先や任期が未定の募集
これは、募集時点では勤務先や任期は特定せず、育児休業代替職員に登録する人を募集する方法です。
試験に合格し育児休業代替職員として登録された人は、正規職員の育児休業の状況によって順次採用されていきます。
そのため、試験に合格してすぐに採用されるとは限らず、働きはじめるまで期間が空いたり、自身の希望とは違う配属先や任期となったりする可能性もあります。
3.育児休業代替職員がおすすめの理由
育児休業代替職員は一般の公務員試験と比較して負担感の少ない試験にもかかわらず、採用されれば正規職員とほぼ同様の待遇で働くことができるというメリットがあります。
デメリットは募集が不定期だったり任用期間が限られていたりする点が挙げられますが、
短い任用期間だからこそ働きやすいと感じる人もいるでしょう。
例えば、
•家族の転勤などで引っ越す予定があり、何年も同じ場所で働くことができない人
•地方自治体や省庁の正規職員としての採用を目指し、勉強中の人
•さまざまな仕事を経験してみたい人
などは、任用期間が限定されていることが逆にメリットになり得ます。
育児休業代替職員はワークライフバランスを重視した柔軟な働き方を希望する人に、特におすすめの働き方です。
4.育児休業代替職員になるには
育児休業代替職員になるための手順を解説します。
4-1.募集情報を集める
まずは自治体や省庁のホームページなどで募集情報を集めます。
募集のタイミングは自治体によってさまざまで、随時募集していることもあれば年に1回決まった時期に募集することもあります。
近所で働きたいなどのこだわりがある場合は、該当する機関の情報を定期的にチェックするのがおすすめです。
地方では公務員といえば市役所や県庁のイメージが強いですが、省庁の出先機関も意外と身近にあります。
仕事内容も多様で興味深いので、あわせて検索してみてください。
4-2.試験対策をする
気になる募集があれば試験内容を確認し、対策をはじめます。
試験は一般教養や作文、面接であることが多いです。一般の公務員試験とは違い、専門科目の試験を実施する機関はほとんどありません。
一般教養や面接の対策については、応募する自治体の人口や主要産業といった基本情報のほか、力を入れている政策や地域のニュースなどを確認しておきましょう。
また、勤務先がわかっている場合はどんな仕事をする部署なのか調べ、自身の関心や適性、知識をどのように活かせるかまとめておくのもおすすめです。
作文や面接といった試験が多いことからも、育児休業代替職員の採用に際しては考え方や人物重視の傾向が見られます。
一緒に仕事をしたいと思ってもらえるように、「丁寧に対応する」「はっきり話す」といった基本的なマナーを守ることが大切です。
まとめ
育児休業代替職員は、任用期間が限定されているものの、正規職員と同等の待遇で働くことができるというメリットがあります。
公務員という職業に興味がある人だけでなく、ワークライフバランスを重視する人にもおすすめの働き方です。
気になった人はぜひ募集情報を検索してみてください。