こんにちは。ASK公務員/究進塾 編集部です。
今回は、公務員試験の論文の書き方についての解説です。きちんと確認したうえで、論文試験に臨みましょう。
◆ この記事のポイント
・論文で書いてはいけない表現
・訂正の仕方
この記事は、ASK公務員/究進塾の担当、尾川直子講師の解説動画を元に作成しています。講義・講師の雰囲気を知りたい方は、ぜひ動画も併せてご覧ください。尾川講師のプロフィールはこちら。
この記事の目次
◆使ってはいけない表現
まず、公務員試験の論文で使ってはいけないのが敬語表現です。
不要な名詞表現
皆さんの答案を拝見していて多いのが「〇〇の”方”」という表現です。
論文の場合は、こうした表現は不要です。
〈例〉
・高齢者の方
・外国人の方
・ボランティアの方
不要な動詞表現
そして動詞の部分でも、敬語にあたる、尊敬語・謙譲語は不要です。
〈尊敬語の例〉
「ボランティアの方に清掃をお願いする」
「ボランティアの方が清掃していらっしゃるときに」
また、尊敬語とは逆の、謙譲語も不要です。謙譲語とは、「させていただく」「申し上げる」などの自分を下げる表現です。
〈謙譲語の例〉
「行政として解決させていただきたい」
「住民に申し上げる」
なぜ敬語が不要なのか
敬語を使うと、上下関係が発生するからです。
尊敬語:対象の人が上になる表現
謙譲語:自分が下になる表現
論文とは
公務員試験に限らず、論文とは「客観的な技術」が求められる文章です。
上下関係のない、フラットな記述を心がけましょう。
皆さんが「なぜ敬語を使うのか」というと、「人を敬う丁寧な気持ち」があるからだと思います。
そうした丁寧な気持ちは、ぜひ面接の場で、敬語を使って発揮してください。
◆避けるべき観点
主観的な表現も、論文の場合は避けます。まず、気持ちを表す表現は避けてください。
「主観的」の反対は「客観的」です。客観的な表現を心がけ、主観的な表現はやめましょう。
例
・嬉しい
・楽しい
・残念だ
形容詞、形容動詞以外に、動詞でも主観的な表現は控えます。
(例)
・〇〇だと思う
・〇〇だと感じる
論文は、あくまでも皆さんの意見や主張を伝えるものです。
書くときには、あくまで断定的に述べましょう。
心がけるポイント
・理由や根拠を示す
・断定的に述べる
断定できない事柄に使える表現
「断定的に」とはいえ、人は全てのことに断定的になれるわけではありません。
また、未確定の事柄も、世の中には多く存在します。
(例)
「新型コロナウイルス感染症の蔓延中→収束(終息)はいつか」
こうした「未確定の事実」を話題にするときに使える表現は、自発の表現の「れる」「られる」です。
例として挙げると「考えられる」などです。
◆誤ったときの訂正の仕方
誤字、不要な表現を訂正したい場面は、必ずあると思います。
実際に、受講生から「一度書いてしまったものを訂正していいですか」という質問は、よくあります。
訂正は可能なのか
数文字程度であれば、訂正して結構です。
訂正のやり方
原稿用紙の訂正の仕方を確認しておきましょう。
この図を例に、訂正の仕方を説明します。
上:「である。高齢化が進むと」
下:「である。しかし高齢化が進むと」
言葉を挿入する場合
上:「である。高齢化が進むと」の文章に、「しかし」を入れたい場合、次のようになります。
行間のスペースを使い、文の上に「しかし」を入れてください。
言葉を削除したい場合
読み返してみた結果「“しかし”を取りたい」という事の方が多いと思います。
「しかし」は逆説の言葉ですが、「読み返してみたら、前後関係が逆説になっていなかった」というパターンはよくあります。
下:「である。しかし高齢化が進むと」を使って、「しかし」を取るやり方を説明します。
①「しかし」を消しゴムで消す
公務員試験は、ほとんどの場合がシャープペンシルを使用できます。そのため、消しゴムで消すことが可能です。
消しゴムで消すと、図のように3マス分が空きます。
②横線を引く
①で空いてしまったマスに、横線を1本引きましょう。
これは「3字ほど消しました」というサインになります。
字数のカウントに厳密なところであれば、これをきちんと引いて、実数計算されるようです。
画像では、例としてわかりやすくするために赤で引いています。実際には黒で線を引きましょう。
シャープペンシルが使えない試験
ほとんどの公務員試験で、シャープペンシルを使用可能です。
ただし、裁判所事務官の論文試験はボールペン指定となっており、決まった訂正の仕方があります。その場合は指示に従ってください。
◆まとめ
以上が、原稿用紙の訂正の仕方です。
訂正の仕方があるとはいえ、あまりにも多くの訂正箇所があると、読む側・裁定する側も見づらくなります。
訂正箇所を最小限にとどめるため、日頃から文章を書く練習を頑張りましょう。
◆おわりに
ASK公務員/究進塾では、特別区の対策に関しても、丁寧に指導を行っております。
◆尾川講師の授業の特徴
尾川講師の授業では、出願書類、自己PR作成、面接対策など、公務員試験に関する対策が受講できます。
文章作成では内容・表現をしっかりと固めていき、面接対策では内容をしっかりとした上で、自然な笑顔で話せるよう、授業内で何度も練習をしていきます。
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