地方公務員1年目の実体験!働き方や感じたギャップについて | ASK公務員 - 個別指導/論文・面接カード添削の公務員試験対策塾

地方公務員1年目の実体験!働き方や感じたギャップについて

  • 2024年1月30日
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ASK公務員 編集部
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地方公務員が具体的にどんな仕事・生活をしているかご存知でしょうか?
地方自治体の採用案内ページでは現役職員へのインタビューや仕事内容の紹介などをよく見かけますが、概要的であったり簡潔な内容のものが多かったりする印象です。
本記事では実際に県庁での勤務経験がある筆者の体験をもとに、より詳しくリアルな地方公務員の日常を紹介します。

※とある県庁に勤務していた1人の元公務員(行政職)の体験談です。ここでの内容がすべての地方自治体や公務員に当てはまるものではありませんので、あらかじめご了承のうえお読みいただければ幸いです。また、当塾に在籍しているわけでもありませんので、お問い合わせについても回答ができません。一般的なお話としてご参考になさってください。

1.はじめに

筆者は大学卒業後、出身地とは異なる地方の県庁で行政職員として6年間働いていました。
出身地から離れた県庁を志望したのは、大学時代を過ごした土地に愛着が湧き、このままここに住み続けたい!という思いがあったからです。
6年間の県庁生活では2つの職場を経験し、どちらの職場でも尊敬できる上司ややりがいのある仕事に恵まれました。
それなりの苦労もありましたが、いま振り返っても充実した日々だったといえます。
家庭の事情で県庁を退職したあとは、別の地方自治体で臨時職員として採用していただき、合計7年の公務員生活を送りました。

2.1年目の仕事内容

初めての配属先はいわゆる「出先機関」である、「県税事務所」の「収税課」でした。
県税事務所は、県内に複数ある他の県税事務所や本庁にある「税務課」と協力しながら、県税の課税・徴収・管理などをおこなう機関です。

収税という業務に対して、漠然と「捜索」や「差押」というものものしいイメージを持っていたため、配属先を伝えられたときは正直不安を感じました。

実際に仕事をはじめてみると、税務全般に関する研修が頻繁に実施されており、意外とすんなり慣れることができました。
課内の職員全員が基本的に同じ仕事をしているため、質問しやすい環境も整っていました。
(※部署によっては、同じ課内でも職員それぞれが全く別の仕事をしていることもあります)
仕事について誰かにすぐ相談できるという意味では、県税事務所は新人の筆者とって恵まれた職場環境だったといえます。

収税課の主な業務は滞納整理です。
税金の支払いについて県民の方と納税相談をするほか、差押などの厳しい滞納処分をおこなうこともあります。
お金というシビアな問題ということもあり、ときには県民の方から厳しいお声をいただくこともありました。

特に新人の頃は落ち込むこともありましたが、県民と直接対話できる職場だったからこそ、公務員としてのあるべき姿勢を身を持って学ぶことができました。

・個別の状況を理解しようとすること
・県民の気持ちに寄り添うこと
・知識や制度を駆使して、より良い結果に導けるように対応すること

新人時代に身につけた仕事に対する3つの姿勢は、その後の県庁生活を送るうえで重要な基礎となりました。

3.働き方の実態について

3-1.労働時間

1日の就労時間は7時間45分で、休憩時間は1時間ありました。
多くの地方自治体で出勤時間を前後にずらすなどのフレックス制の採用が進んでいますので、現在はより柔軟な働き方ができるはずです。

残業をすることもありましたが、仕事量が増える時期が予測しやすかったため、大きな負担を感じることはありませんでした。
ただし、残業時間は部署によって大きく差が出るところであり、負担感も人それぞれなので一概にいうことはできません。

休日出勤は基本的にありませんが、自然災害などのイレギュラーが発生すれば、職種を問わず休日や時間外出勤することもあります。

3-2.通勤

筆者が勤務していた地方都市の出先機関では、車通勤者が多数でした。
十分な数の駐車場があり、公共交通機関を利用するより通勤時間が短く済むなどの理由からです。
本庁勤務の場合は、公共交通機関を利用して通勤する人のほうが多かったです。
自宅から距離のある地域に配属されることもありますが、基本的に公共交通機関で通勤できるように配慮されていると感じました。

3-3.有給休暇や休日

カレンダーどおりの開庁日のため、年末年始を除いて長期連休はありませんが、有給とは別に夏休みを数日間取ることができました。
仕事の閑散期に有給を取る、必要があれば他の職員と休む日を調整するなど、ほとんどの人がワークライフバランスをしっかり意識していた印象です。

3-4.給与と福利厚生

給与や期末手当(ボーナス)、福利厚生などの待遇は多くの人にとって関心があることかと思います。

初任給の額をはじめ、給与に関する条例や規則は公開されているため、webなどで詳細を確認することができます。
また、家賃補助や交通費などの手当の種類や支給基準、計算方法は自治体によって異なります。
志望する自治体の情報は、できるだけ事前に確認しておくことをおすすめします。

職業を選ぶ際はやりがいだけでなく、給与額をはじめとした働きやすい労働条件も重要です。
筆者は事前に家賃補助の存在やおおよその支給額を把握していたため、社会人1年目の4月から大きな不安なく一人暮らしをすることができました。

公務員の給与や手当に関する情報は、民間企業と比べてオープンにされています。
事前に疑問を解決し、納得したうえで志望すれば、入庁後もスムーズに馴染めるはずです。

4.入庁後に感じたギャップ

4-1.年齢

同じ年に入庁した同期と顔を合わせた際、年齢がバラバラであることに驚きました。
大学院卒や社会人経験のある人などが想像していたより多くいました
それだけ民間企業などで働いた経験が重宝され、採用試験の際にもメリットとして評価されているということでしょう。

4-2.配属先

行政職員の場合、技術職員とは違って、自身の経歴や関心と関係のない職場に配属されることも珍しくありません。
最初はゼネラリストとしていろいろな職場を経験し、徐々にスペシャリストとしてキャリアを築いていくパターンを多く見聞きしました。
特に若いうちは希望どおりの配属となることは難しいかもしれませんが、上長との個別面談など、配属先の希望を伝える機会はしっかり確保されています。

4-3.評価制度

公務員は全員横並びで昇進するイメージがあるかもしれませんが、実は一人ひとりしっかり評価されています。
なぜなら、優秀な人材は重要なポストや部署へ何度も配属されるからです。
いわゆる「出世コース」は県庁にも存在しており、財政や人事、政策に関わる部署などは優秀な職員が集められるといわれていました。

5.まとめ

地方公務員は地域に密着した仕事だけでなく、組織の運営に関する仕事や自治体独特のユニークな仕事など、多様な業務に従事できる職業です。
特に若いうちは定期的に部署異動があるため、新しい知識を獲得する喜びや、自分でも気づかなかった興味・関心を持つ機会にあふれています。
本記事で紹介した内容はひとつの体験談ではありますが、公務員という職業に関心がある人も、現在公務員を目指して勉強中の人も、公務員の仕事や日常をより具体的にイメージする参考となれば幸いです。

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