東京23区の各区の情報が掲載されている資料を見ると必ず初めに千代田区掲載されています。これは千代田区が東京の中心であり、ひいては日本の中心であることを物語っています。
日本一のオフィス街でもある千代田区は、夜間よりも日中のほうが人口が多くなります。実際に歩いてみれば分かりますが、千代田区で住宅街を見かけることはほとんどないかと思います。
また、皇居があり官庁が集中する千代田区は公務員的なイメージがあるかもしれませんが、実はかなり多彩な「顔」を持っています。
なので、千代田区の全体像を把握するには、その複数の「顔」を知っておく必要があるでしょう。
ここでは4つのエリアに分けて、千代田区を紹介していきます。
皇居
千代田区の最大の顔は何と言っても皇居であり、区の面積の約12%を占めます。もはや皇居があるからこそ千代田区が東京、そして日本の中心であるといっても過言ではありません。
もとは江戸城があったところで、現在も東御苑には大奥あとや忠臣蔵で有名な松の廊下あとなどがあります。 天守閣はなくなっていますが、天守台は残っていて、観光名所の一つになっています。
また、北の丸公園には日本武道館があり、大きなコンサート会場としても全国的な知名度があるといっていいでしょう。 最近、皇居の周りを走るランナーが激増し、話題になっていますね。
丸の内と大手町
これらの名前を聞いたことがある人は多いかと思いますが、皇居大手門の前にある大手町と、隣接する丸の内は日本一のオフィス街となっています。
一度でもこの界隈を訪れたことのある人は、林立するオフィスビルに、ほかの街にはない洗練された空気を感じることでしょう。
金融会社や大商社の本社ビルが多く、また、街そのものが江戸時代日本の中心地であったという歴史に裏打ちされた格の高さを身につけているという感じでしょうか。
また、丸の内は近年、丸ビルや新丸ビル、オアゾ、さらにはKITTEなどの商業施設も次々にできており、オフィス街でありながら、ショッピングのメッカとしても大いに栄えています。
さらに、開業100周年を迎えた東京駅が昨年復元され、都内屈指の観光スポットにもなっています。日本の鉄道の中心に位置する東京駅があるのも、千代田区なんですよね。
霞が関と永田町
官僚やら議員やらのニュースでも聞くことの多い地名ですので、公務員試験の受験生なら皆さんご存知でしょう。
日本の行政の中心地である霞ヶ関と、政治の中心に位置する永田町があるのも、これまた千代田区なんです。
国会議事堂や首相官邸があり、財務省・法務省・国土交通省などの官庁がありますので、「日本の中心」ということになります。
神田と秋葉原
千代田区の北部には神田があります。山手線の秋葉原と東京の間にあるので、ちょっと目立たない感じで地方の人にはあまりなじみがないかもしれませんが、このエリアは江戸時代の代表的な町人街でありビジネス街ではありますが下町の雰囲気を感じることができます。
「芝で生まれて神田で育ち」というのが、代表的な江戸っ子とされました。今でも古い町名のなごりが地名に残っている、職人の街でもあります。
ここには「江戸の総鎮守」と呼ばれる神田明神もあります。つまり信仰の面でも江戸っ子にとって中心に位置する場所と言っていいでしょう。
そして日本一の電気街である秋葉原も千代田区なのです。
全国的にも有名で、昔は電気部品を買いにくるようなマニアックな街でしたが最近ではメイド喫茶が街中に溢れ、日本全国のみならず外国からも多くの観光客が訪れる場所となっています。そういったものに興味がなくてもとても楽しい場所なので行ったことのない人はぜひ行ってみてください。
ということで、千代田区は皇居やオフィス街、官庁街に国会議事堂、さらには秋葉原まであるという大変変化に富んだ街であることが分かりましたが、日本の中心なだけあり特別区の中でも人気区であり筆記試験および面接試験ともに高得点でないとなかなか希望通りに入庁することはできないでしょう。
ちなみに千代田区役所は靖国神社のある九段下というところにあり大変交通の便がよい場所です。千代田区は少数精鋭のようですので、かなり優秀な人を採用する傾向になるかと思います。ですがこれだけ魅力の多い千代田区、目指すだけの価値はありそうですね。
<千代田区DATA>
面積:11.64㎡(23区中19番目)
人口:47,824人
千代田区役所アクセス:東京メトロ東西線・半蔵門線・都営新宿線九段下駅から徒歩5分
千代田区ホームページ:http://www.city.chiyoda.lg.jp/index.html