財務専門官とは? 採用されるには? | ASK公務員 - 個別指導/論文・面接カード添削の公務員試験対策塾

財務専門官とは? 採用されるには?

  • 2025年2月13日
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ASK公務員 編集部
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財務専門官という仕事をご存知でしょうか?
全国10の財務局などで、財務省・金融庁と地域をつなぐ財務・金融のプロフェッショナル。
国家公務員である財務専門官とは、どのような仕事をする職で、財務専門官として採用されるためには、どのような試験を受けるのか、詳しく説明していきますので、お見逃しなく!

★編集部注:実際の試験情報については、必ずご自身の責任においてお調べください。
財務省ホームページ
人事院ホームページ

1.財務専門官とは?

財務専門官とは、財務省の総合出先機関として、また金融庁の事務委任を受けて、財政や国有財産、金融などに関する施策を行っていく国家公務員(専門職)です。
全国に10ある財務局・財務支局、沖縄総合事務局財務部で、地域の特性を踏まえ、地域の意見・要望や地域経済動向を、財務省や金融庁に的確かつ迅速に伝えていくという地域に貢献する役割を担っています。

2.財務専門官の仕事内容は?

財務専門官の仕事を財政、金融、総合的な業務の大きく3つに分類すると、部門ごとに次のような仕事があります。

財政の業務

▶主計部門

予算の使い方が非効率になっていないか、といった調査を実施する「予算執行調査」や、災害で道路や河川など公共施設が被害を被った際に、国が復旧費用の一部を負担する復旧事業費を査定する「災害復旧立会」などを行っています。

▶融資部門

地方公共団体が学校や上下水道、ごみ処理施設を建設するなど、資金が必要なときに「財政融資資金」を融資し、出資をする「財政投融資」の仕事をします。

▶管財部門

「国有財産の有効活用」をすることによって、財政と地域に貢献しています。

金融の業務

▶検査部門・監督部門

「地域の金融機関に対する検査や監督」を実施し、ヒアリングなどを行い、地域経済の持続的成長を後押しします。

▶証券部門

証券会社への立ち入り検査やインサイダー取引の監視を行うといった「証券取引の監視」「証券監査」を実施し、証券市場の公平性・透明性を確保しています。

総合的な業務

▶経済調査部門

法人企業統計調査など「地域経済の調査」を実施し、管内経済情勢を財務省に報告します。財務省では、それらの地域経済情勢をふまえ、各種マクロ経済政策の企画・立案を行っていくのです。

▶広報・広聴部門

学校を訪問して財政教育の講義をしたり、ホームページの管理をするなど、財務省と金融庁の「広報」「広聴」を行っています。

3.財務専門官の待遇やキャリアアップは? 転勤はあるの?

財務専門官の待遇やキャリアアップについては、どうなのでしょうか?

待遇
初任給は、東京都特別区に勤務する場合で、264,000円(令和7年4月時点)。
地域手当の支給されない地域に採用された場合には、220,000円。
この他に、扶養手当、通勤手当、住居手当、単身赴任手当(該当の場合)、期末・勤勉手当などの各種手当が支給されます。

転勤・異動
採用後は、2~3年のサイクルで様々な業務につくことになりますが、転勤については採用された管内での異動が基本。
財務本省や金融庁で勤務する場合には、東京勤務になる場合もあります。出産や育児のライフスタイルも考慮されます。

また、財務専門官のキャリアパスについては、本人の能力や経験、勤務成績などによって昇進していくもので、現在の財務局職員をモデルにした昇進モデルは以下のようになっています。

出典:財務省財務局ホームページ

4.財務専門官の採用試験について

財務専門官の令和7年度採用試験は、令和7年5月25日(日)に1次試験が行われます。
令和7年度の採用予定数については、約150名と発表されています。
※2月3日現在の見込み数であり、変動する場合があります。

試験種目について、見ていきましょう。
第1次試験の試験種目は、判断推理数的推理といった公務員としての基礎能力(知能・知識)についての試験と、憲法、行政法、経済学・財政学・経済事情など財務専門官として必要な知識についての専門試験があります。

配点比率は、下記の表を見て分かるとおり、専門試験(多肢選択式、記述式)が全体の9分の5を占めています。

第1次試験

◆基礎能力試験(多肢選択式)  30題 〔1時間50分〕  配点比率…2/9

【知能分野 24題】
⇒文章理解10題、判断推理7題、数的推理4題、資料解釈3題
【知識分野  6題】
⇒自然・文化・社会に関する時事、情報 6題

◆専門試験(多肢選択式)  40題 〔2時間20分〕  配点比率…3/9

76題中、40題(必須28題、選択12題)解答
【必須】 28題(2科目)
 憲法・行政法
 経済学・財政学・経済事情
【選択】 12題

6題×8科目=48題が出題され、その中から
6題×2科目=12題を選択し、解答する。
 ⇒民法・商法
 統計学
 政治学・社会学
 会計学(簿記含む)
 経営学
 英語
 情報数学
 情報工学

◆専門試験(記述式)  1題 〔1時間20分〕  配点比率…2/9

5科目から各1題ずつ出題され、1科目1題を解答する。
 ⇒憲法
 民法
 経済学
 財政学
 会計学

第2次試験

◆人物試験      配点比率…2/9

人柄、対人的能力などについて個別面接

4.まとめ~財務専門官を目指すには?

財務専門官採用試験情報について、お分かりいただけたのではないでしょうか?
令和7年度の採用試験の申込みは、インターネットにより、2月20日(木)9:00~3月24日(月)受信有効となっています。

財務局では、国家公務員一般職の合格者の中からは、現在のところ一部の技術系職員を除き、採用する予定はないとのことです。
財務局の職員として働きたい場合には、財務専門官採用試験に合格する必要がありますので、検討してみてはいかがでしょうか?

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