【質問別】国税専門官試験の面接カードの書き方について

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国税専門官の試験全体で、面接試験は9分の2を占めます。
質問は面接カードに沿って行われますので、面接カードをしっかり作りこむことで、本番は精神的にも余裕をもって臨むことができます。

国家公務員試験は一般的に面接よりも筆記試験を重視する配点になっていますが、面接で悪い評価を取ってしまうと、筆記試験でたとえ高得点を取っていたとしても最終合格は難しくなります。

受験生の皆さんは筆記試験の点数に関わらず、十分な面接対策をすることをおすすめします。

面接カードの項目は、
①志望動機・受験動機
②専攻分野・得意分野
③最近関心や興味を持った事柄
④印象深かったこれまでの体験
⑤自己PR
⑥趣味や特技

の6項目となっています。

この記事ではこれらの事項の考え方について順に説明していきますので、参考にしてください。

1 志望動機・受験動機

公務員試験は筆記試験がとても重要な試験とはいえ、一般的な就職試験です。つまり、内定獲得のためには筆記試験だけでなく、面接も成功させることが絶対条件になります。

それでは面接の成功とは何でしょうか。それは受験生が面接官を相手に、受験生自身がその組織で本気で働きたいと思っており、そして働ける資質があることを面接官に認めさせることです。そのためには十分な説得力を、内容面でも態度面でも持たせる必要があります。志望動機・受験動機はその説得力を持たせる上で特に重要な役割を果たします。

●志望動機の考え方

30分という短い面接時間の中で、面接官に自分の熱意をアピールするにはやはり志望動機が一番容易です。というのも、志望動機はその組織の、つまりは国税専門官の仕事への思いを一番伝えやすいからです。

そのためにも、まずは国税専門官の仕事について知らなければなりません。国税庁HPには業務について以下のように書かれています。

国税庁は、納税者の自発的な納税義務の履行を適正かつ円滑に実現することを使命とし、内国税の賦課・徴収を行う官庁として、国の財政基盤を支える重要な仕事をしています。 その中で国税専門官は、国税局や税務署において、税のスペシャリストとして法律・経済・会計等の専門知識を駆使し、国税調査官、国税徴収官、国税査察官といった職種に分かれて活躍しています。
国税専門官には、豊かな教養と高度の専門知識はもちろんのこと、時代の変化に即応する強い精神力とバイタリティーが求められています。

国税庁HPより

国税専門官は税金を適正かつ公正に社会に送り出す役割を担います。国は国民から納められた税金により成り立っているので、国税専門官の仕事は国にとってとても重要な役割を担っていると言えます。そこに仕事の責任感ややりがいを感じることができると思います。

また、税金を扱う上で高度な専門知識が必要になりますので、仕事では専門性を生かしていきたいと考える方にとっては、そういう面でもやりがいを感じることができるでしょう。

そして、これらの国税専門官の仕事の特徴ややりがいと自分のエピソードを結びつけることが、志望動機を書く上で必要になります。というのも、国税専門官の受験生はかなり多く、面接カードの内容はほとんどが似たり寄ったりになってしまいます。

また、説得力という面で、国税専門官の仕事の特徴だけをただひたすらに並べた志望動機よりも、自分のエピソードを書いて自分だけの面接カードを作ることで周りと差別化を図る方が良いと思います。

エピソードについては特に税金と結びついていなくても構いません。公務員を目指したきっかけになった出来事でも、それを書くことによって、他の受験生と差別化を図ることができます。

2 専攻分野・得意分野

専攻分野や得意分野に関しては、特に簿記などの資格や、会計学など、国税専門官の職務に通じるものでなくても構いません。専攻分野であれば大学のゼミのことや、卒業論文のテーマについてなど、自分が今何について学んでいて、それについて自分の考えを話せるのであれば大丈夫です。

また、得意分野についても、基本的に何を書いても構わないと思います。とはいえ、過去にした習い事やスポーツは、確かに得意なものになりますが、それは専攻分野との並びから鑑みても、あまり適切とは言えませんので、そこには注意してください。

あくまで、何を学んできており、その専攻や特定の分野に対する深い知識を身に着け、どういうことを考えているのかをアピールすることを目的として設けられている設問です。それを意識し書いていただければ、あとは何を書いても大丈夫だと思います。

ちなみに、私の場合は福祉を大学時代に専攻していましたので、面接で聞かれた際は福祉と国税専門官の業務に絡めて話しました。

国税専門官の仕事は、様々なバックグラウンドを持った方から、時には強制的に税金を納めさせる処分を科すこともあるのが特徴です。それによって、その方の生活は破綻してしまうかもしれません。

私は税金をもらう身分である公務員として、財産の差し押さえなどによって生活がなりたたなくなってしまった人たちのことを知ることは必要なことであると思い、また、知る義務があると考えました。そういった面で福祉を専攻し、学んだことは国税専門官の職務に責任感という形で活かされると思うし、同時にすべての国民を書類上の数字としてとらえるといった、杓子定規的な見方はできないと考えました。

それゆえ、職務で大事なことは、素人考えながらも、数字の書かれた書類だけで納税者を見るのではなく、その人個人と誠実に向き合うことが必要であると思った旨を伝えました。

3 最近関心や興味を持った事柄

この設問に対しても、基本的には何を書いても構わないと思います。
素直に最近面白いと思った事柄について簡潔に書くと良いでしょう。とはいえ、芸能系のニュースなどは明らかに面接の場で話すこととしてはいささか不適切であると言えますので、面接の場で話すのに適していると思われる話題をご自身で判断して書くようにしてください。

特に税金関係の話ではなくてもいいとは思いますが、もしそういった出来事が話題になっていたなら、それについて書いてみることをおすすめします。ちなみに、私の受験時はパナマ文書の問題が話題になっていましたので、タックスヘイブンなど、税金に関わる仕事を志す受験生としてはかなり注目すべきネタでした。

国税としても、こういった問題についてはかなり頭を悩ませていることは以前から知っていましたので、確実に面接では掘ってくると思っていました。本番では予想通り、租税回避の問題についてどう考えているのかを聞かれました。

また、最近とはいったいいつからいつまでの話題のことなのかで悩まれる受験生がいます。その点については、ここ半年までのことぐらいでいいと思います。それより以前でも全く構わないとは思いますが、一応最近とのことですので、年明けあたりから少しずつ勉強の合間を縫いながら新聞を読むことをおすすめします。

4 印象深かったこれまでの体験

この欄は志望動機と並び、勝負どころだと思います。
ここで自分がどんな生き方をしてきたのかをアピールできますので、しっかり時間をかけて練ることをおすすめします。

印象深かったという大雑把な区切りですが、要は思い出深い成功体験、もしくは失敗体験を聞いています。
そしてその体験に結びつく受験生の努力や、そこに至る過程で学び、得たものを問うものです。その体験を通して、自分が国税専門官としての職務に対して十分なやる気とパフォーマンスを発揮できることをとにかく熱く伝えましょう。

これについても前述のとおり、自分にしか書けないエピソードを踏まえて書く必要があります。
記入するスペースが広くないので、まとめ方にもかなりの工夫が必要になりますが、一言自分が考えたことが書いていたかそうでないかで、面接カードのクオリティが全然違ったものになります。

逆をいうと、何をしたかを羅列したような報告書のような面接カードはあまり面白くありませんので、面接官の引っ掛かりも弱く、よっぽどでないと掘ってもらえないリスクがあるため、おすすめしません。過去の国税専門官の受験生の面接シートを見たときにも、ただ情報を羅列した報告書なのか、エピソードを踏まえた自己PRなのかで全然内容的な面白さが違っていましたので、是非報告書にならないように、その時自分が考えたことを盛り込みながら構成を考えるようにしてください。

面接カードには印象深かったこれまでの体験の例として、学校生活や職務・ボランティア活動・アルバイトなどの体験が挙げられています。記入するスペース的にはこれらの中から1つしか選べないと思いますので、それぞれの中から一番インパクトに残りそうなものを考えながら厳選するようにしてください。

面白いエピソードなんて特に持ち合わせていないと考えている受験生の方も中にはいらっしゃると思います。

しかし、それはアンテナがその話題に反応していないだけで、実際は確実に何か経験していますので、自己分析の精度を高めていくことが必要になると思います。

例えば、アルバイトでクレームを受けたことや、受けているのを見たことも立派な話題になると思いますし、サークル活動のイベントなどを通して考えたことでもいいと思います。ネタの大小は確かにインパクトの面で優劣はあるかもしれませんが、そんなことよりも、その受験生が直面した事柄に対して、どういうことを考えたかの方にフォーカスされますので、そこを重点的に固める方がネタを盛るよりもよっぽど有意義です。

印象に残ったことで嘘のネタを書く受験生や、盛って書く受験生が多いと聞きますが、そんなことをしなくても受かる人は絶対に受かるし、落ちる人は何を書いても落ちると思っています。

特に、国税専門官は業務の性質上、嘘を見抜く力に関しては他の試験種よりも明らかに優れているでしょう。そんな中で、自分の体験を嘘で作り上げたとしても、おそらく見抜かれます。

自分の倍近くを生きている面接官を相手にするのですから、嘘で固めたエピソードの派手さよりも、等身大の自分を深く知ってもらうことに徹することの方がよほど印象が良いと思います。

また、1を1.5や2にするなど、盛って話す方もいます。これについてはもはや誤差の範囲ですので、合否にほとんど影響しないでしょう。これについても盛らずに1を1のまま、目いっぱい伝える方がいいでしょう。

5 自己PR

自己PRについても、何を書いても基本的には構いません。とはいえ、長所や人柄についてという例がありますので、それに沿って書いた方が、面接官としても質問はしやすいと思いますので、シンプルに長所や人柄について書くのが無難でしょう。

この欄は記入できるスペースが小さいので、とにかく簡潔にまとめる必要があります。ですので、自分の強みであると思っていることと、それを感じた場面を1つずつ書くとちょうど良いのではないでしょうか。

また、内容については、できるだけ集団の中で自分が担った役割につなげられる長所を挙げると良いと思います。就職試験であり、採用されると次年度から組織の中で働くことになるため、面接官としても集団の中でその受験生がどういう働きを見せるのかを知りたいと考えています。

そういう意味でも、できるだけ多く集団の中で自分が学んだことを、エピソードも踏まえて説明できるようにすると良いでしょう。面接官の知りたいことを的確に伝えるためにも、質問しやすい構成を練ることをおすすめします。

6 趣味や特技

趣味や特技によって合否が分かれることはまずないと思います。考えすぎず、単純にご自身の趣味や特技を書いても大丈夫です。文章にして書かれる受験生もいますが、スペースがとても小さく、見やすさを考慮すると箇条書きにすることをお勧めします。

また、なければ全然構いませんが、できるだけアクティブな趣味や特技を書く方が良いでしょう。国税専門官の職務は体力勝負ですので、例えば映画鑑賞やインテリアといった趣味よりも、フットサルやランニングなどの身体を使うものの方が、体力面のアピール材料になるかと思います。

前述のとおり、趣味や特技によって合否が分かれることはあまりないと思いますので、そこまで深く考えなくて大丈夫です。

7 最後に

国税専門官だけでなく、面接試験では受験生の受け答えの態度や仕草、話し方の論理性など、様々な要素を総合的に判断して評価が決定されます。
面接カードは面接官による質問をある程度方向付けする意味付けも持っています。そのため、面接の成功には、面接官にとって質問がしやすくなるような面接カードを作ることが理想です。

そういう面で、自分のエピソードを盛り込むなど、受験生の人間性が見えてくるような面接カードにすることは、他の受験生と差別化を図ることができることに加え、スムーズな面接を作り上げる上で重要であると言えます。ぜひこの記事を参考に、合格を掴み取って頂けることを祈っております。

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