公立保育士はおすすめ?試験内容について最低限知っておきたいこと | ASK公務員 - 個別指導/論文・面接カード添削の公務員試験対策塾

公立保育士はおすすめ?試験内容について最低限知っておきたいこと

  • 2024年1月22日
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宮園 啓介
大学卒業後から、大手資格予備校、高校、大学において公務員試験対策に携わり、今まで多くの国家公務員、地方公務員合格者を輩出。自身の公務員試験合格経験に慢心せず、刻々と変化する試験傾向の分析を丁寧に行い、「出そうなところを確実に仕留める」指導をモットーとする。

【主な指導科目】
教養試験;数的処理・文章理解・人文科学・社会科学
専門試験;経済学(ミクロ、マクロ、財政学など) 、行政系(政治学・行政学・社会学)
人物試験;面接・小論文

1.はじめに

保育士の活躍する場所は、大きく分けて、私立の園(社会福祉法人、株式会社、NPO法人などが設立)か公立の園(地方自治体が設立)となります。
本記事では、公立の園で保育士として働く場合のことをお伝えします。なお、働き方(雇用形態)には、臨時職員や派遣職員としてというのもありますが、ここでは、正規職員を想定し、その魅力(メリット)と留意点(デメリット)や、目指し方などをお伝えしていきます。

2.公立保育士のメリット

公立保育士になる際のメリットを3点挙げます。

◎メリットの第1は、就業時間に無理がないことが多い)という点です。
これは、私立の園に比べると、保育標準時間が明確に決められていることが多く、延長保育や休日保育も行っていないところが多いためです。言い換えると、公務員保育士の勤務時間が一定になりやすいわけです。
自身の生活リズムを整え、ワークライフバランスを追求したい方には向いているでしょう。

◎メリットの第2は、安心・安定の待遇です。
やはり公務員という身分ですので、福利厚生が充実しています。例えば、育児休業や介護休業などは取得しやすい傾向にあります(民間企業にこうした制度活用を推進する立場が行政なので、公務員はこうした制度が使いやすいわけです)。安心して働けることでしょう。
また、こうした待遇であることを反映し、長く勤める方が多いため、昇進などを通じて平均給与が私立の園より高くなっています。具体的には、内閣府が2019年に調査をした「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」にある下表です。

この表からは、保育士であれば、公立と私立で1500円ほどしか差がないのですが、主任保育士、施設長となるにつれて、給与差がついていきます。つまり、年齢を重ねていくと、公立の園で働いている方が給与が高くなりやすいということです。
ただでさえ、公務員という身分から倒産もないため、安定的な給与が支払われるのに加えて、以上のように長く働けば、大きな給与となる点は大きなメリットと言えます。

◎メリットの第3は保育の方針が安定していることです。
公立保育士は地方自治体の職員でもあるわけですので異動などがあります。しかし、自身が勤務している自治体における保育の方針はどこも統一していますので、戸惑うことが少ないでしょう。
また、急な変更で現場が困らないように、方針などの変更が生じても経過を考えて実行されます。このため、落ち着いて保育活動をしやすい側面があります。

3.公立保育士のデメリット

公立保育士になる際のデメリットを3点挙げます。

■デメリットの第1は、自分の考えにあう保育方針を打ち出している保育施設を選べるわけではないということです。
最新だったり話題だったりの保育理論、ユニークな活動などを私立は取り入れて差別化を図り、保育ニーズを満たすことがあります。他方、公立保育園はそうした部分は遅れをとることが多いと言えます。これは安定という意味ではメリットの第3に通じるのですが、保育士としてこだわりを持った保育活動をしたい方には不満点となるでしょう。

■デメリットの第2は、定期的な異動です。
異動を楽しめる人にはデメリットではないかもしれません。しかし、お住まいから遠くなる可能性があったり、新たな職場での人間関係構築がストレスに感じたりする場合もあります。

■デメリットの第3は、昇進が遅い場合が考えられるということです。
公立と私立の給与の違いを示した上図をみると、主任保育士の平均勤続年数は、公立で25.1年、私立で21.7年です。施設長となると、公立が31.8年で、私立が25.8年となりさらに開きます。このように、昇進が緩やかなことが、早く責任ある立場で働きたい人にとっては不満となるでしょう。

4.公立保育士の採用試験について

以上に挙げたデメリットは、考えようによっては、安定的な保育方針のもとで異動などを通じて様々な現場を知ることができる、すなわち、じっくり自身を成長させることができることにつながります。このため、デメリットに感じない方も多いことでしょう。それより、世間で言われる給与の低さなどがある程度緩和されやすい公立保育士を魅力的だと考える人が多いようです。そのため、採用倍率が高くなりがちです。

では、どのような選考過程を経て、公立保育士になるのでしょうか。
基本は、地方公務員試験の流れを踏むことになります。
すなわち、①出願→②一次試験→③二次試験(三次試験がある場合も)→採用という形です。

①は、民間企業に提出するようなエントリーシートみたいなものを提出しなければならない自治体と、資格試験の申し込みのように個人情報を書くだけの自治体とがあります。

②(一次試験)は、公務員の教養試験と保育士としての知識を問う専門試験で構成されることが多いです。ただ、自治体によっては、教養試験はSPIになっていたり、専門試験だけしか課さない場合もあります。

③(二次試験以降)は、面接と論作文、実技で構成されます。こちらも、面接だけ、面接と論作文だけ、面接と実技だけなど組合せのバリエーションが自治体ごとにあります。

面接は個人面接がスタンダードですが、グループディスカッションと個人面接とか、集団面接と個人面接など複数の形態を組み合わせる場合もあります。この場合、二次試験ではグループディスカッションや集団面接にして、三次試験で個別面接と分けての実施というケースもあります。

5.おわりに

以上から分かるように、自治体ごとに、採用試験の形態は様々です.。そのため、受けたい自治体の募集要項には、必ず目を通しましょう。
究進塾では、教養試験やSPIの対策、エントリーシートや論作文添削、模擬面接などの指導をしています

指導経験上、保育士になりたい方は専門試験用の保育知識を有している一方で、それ以外の部分への対策をより行ったほうが合格に近づくなと感じております。
困っている点があれば、お気軽に無料相談からご活用ください。難関となりやすい公立保育士合格を一緒に目指しましょう。

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