特別区の区面接の形式と具体的な対策方法を詳しく紹介

  • 2018年2月15日
  • 2018年2月14日
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中西 あきのり
ASK公務員の運営者。大学卒業後、特別区(東京23区)職員として働き、その後は民間企業で勤務する傍ら本サイトを開設。 ASK公務員は「どこよりも価値のある情報を届けたい」という考えから、分かりやすく詳しい情報を発信していくことを心がけています。現在は講座の管理・運営をしながら情報発信をしています。

特別区Ⅰ類の採用試験では、1次の筆記試験と2次の人事院による面接試験に合格すれば最終合格となりますが、最終合格=内々定、というわけではありません。

最終合格後に各区による採用面接(区面接)を受け、合格となればその区から内々定がもらえる仕組みになっています。

つまり、この区面接に合格しなければ内定ではないので、最後まで気を抜かずしっかりと対策をしなければならないのです!

今回はその区面接の傾向と対策等についてお伝えしていきます。各区によって内容や形式はさまざまですが、区面接を控えている方や特別区の受験を検討されている方などに参考にしていただければと思います。

1.区面接の概要

まずは区面接の基本的な流れについて確認していきましょう。

1-1.区面接までの流れ

まずは最終合格から区面接までの流れを簡単に説明します。

特別区に最終合格をした人は、高得点順に「採用候補者名簿」というものに名前が記載され、各区に採用候補者として高得点順に提示されます。
その提示を受けた各区が各採用候補者に連絡を取り、面接等の試験を独自におこなうことで内定者を決定する、というのが大まかな流れです。

この区面接の連絡は、最終合格発表日当日~翌日ごろに電話がかかってくるという方が多いようです。

合格発表を確認後は、いつ区から電話がかかってきても大丈夫なように心の準備をしておきましょう。

1-2.どの区から呼ばれるのか

特別区採用試験の出願時に希望区を第一希望から第三希望まで3つ書くことができますが、その希望通りに連絡が来る人もいれば、まったく希望に書いていないところから区面接の連絡を受ける人もいます。

各区がどのようにして区面接の受験者を決定しているのか、何人くらい面接に呼んでいるのか、というところは公表されていないため分かりませんが、最終合格順位が高いほど希望の区から連絡が来る可能性は高まると考えられます。

自分の最終合格順位は最終合格通知に記載されているので、それで知ることができます。

1-3.区面接のチャンスは1回ではない

当然ながら1回目の区面接で全員が内定をもらえるわけではありません。

ですが、もし1回目の区面接で残念な結果になったとしてもそこで終わりではなく、最大で7回ほど区から面接の連絡が来るチャンスがあります。

区面接を受けて不合格になった人や提示された区の受験を辞退した人は再び採用候補者名簿に戻され、次の提示を待つことになります。

ただし、必ず連絡が来るとは言い切れません。ですので、希望の区から連絡が来るまで待ち続けるというのはリスクが高いので避けた方が無難といえます。

2.区面接の形式と傾向

ここでは実際に区面接がどのように行われるのか説明していきます。

2-1.区面接の形式

区面接は各区によって形式が異なります。

個別面接のみの区や集団討論、プレゼンテーションを課すところ、職員との面談があるところなどさまざまです。

面接日程や試験時間、面接カードの内容、結果通知時期等も区によって違うので、自分が受ける区の試験の詳細は、各区から面接の詳細が届いてから確認していただくか、予備校に通われている方であれば各予備校の持っている過去の情報を参考にしていただくか、という形になります。

2-2.面接での質問内容

このように区ごとに試験形式や内容が異なるため、訊かれる質問内容も変わってきますが、実際に面接ではどのような質問をされるのか?というのはやはり気になるところだと思います。

一般的な傾向として、区面接では人事委員会の面接とは異なり、その区に焦点を当てた質問をされるということがいえます。

例えば単に特別区を志望する理由だけではなく、「なぜ○○区を志望しているのか」「この区でやりたいことはなにか」といった「区」の志望理由を訊かれたり、「○○区のよいところや改善すべきところはどこだと感じるか」「○○区の取り組みで気になったものはなにか」「実際に○○区を訪れた印象は?」といったその区に対する関心があるかどうかを見るような質問をされたりします。

そのため、自分の受ける区の特徴を把握し、そこでどんな仕事をしたいのか、なぜその区を志望するのかといったことについて考えて臨む必要があります。

もちろん自己PRや趣味などについての質問や、アルバイト、ゼミ、サークル活動といった経験に関する掘り下げもされますので、2次面接時と同様、自分自身についての振り返りも重要となります。

参考までに、実際の区面接でおこなわれた質問内容として以下のようなものがあります。

● 自宅から区役所まで何分で来られるのか
● ○○区を志望する理由
● 公務員を目指した時期
● ○○区を訪れたことはあるか
● 卒業論文のテーマを選んだ理由
● サークルでの活動内容
● 趣味を好きになったきっかけ
● カードに書いたこと以外でやりたい仕事はあるか
● 最近の自治体のニュースで関心を持ったもの

区面接の流れや内容を少しでもイメージしていただけたでしょうか?

3.区面接の具体的な対策方法

さてここからは、区面接に臨むにあたっての対策と心構えについて解説します。
繰り返しとなりますが、区によって試験形式や面接カードの内容がさまざまなので、「こう対策するべき!」ということは一概には言えませんが、どの区を志望されている方にとっても参考となるような対策方法をお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

3-1.志望区について知る

無事に区面接に呼ばれたらその準備をしていくことになりますが、希望していた区から連絡が来た方もいれば、全く考えていなかった区から呼ばれたという方もいるでしょう。

いずれにしても、区面接に臨むうえではまず志望区について知るというところが重要です。

自分が受ける区について知らなければ志望理由もなかなか考えられません。

各区についての情報収集は、主に区のホームページや区報、区役所や区の関連施設に置いてある各種広報物等によっておこなうことができます。
飯田橋の区政会館にも各区の情報が集まっていますので、近い方は足を運んでみることをおすすめします。

特にホームページは情報量が多いため最初はどこから見ていけばいいのか迷うと思いますが、少しずつ自分の気になるところから見ていくようにしましょう。

もし志望する区に住む知り合いなどがいれば、その人に話を聞いてみるというのもおすすめです。
また、3-3でもお伝えしますが、街を歩いて自分の目で街の雰囲気を感じることも志望区を知る上では重要です。

区についての情報収集をする上での主なチェックポイントは、以下のような点になります。

情報収集のポイント

① 志望区の基本情報(人口、高齢化率、子どもの数、区長の名前、財政状況など)

② 各区の特徴(企業の数が多い、昼間人口が多い、住宅地が多い、緑地面積が広い、海抜が低い、医療機関が充実しているなど)

③ 志望区が力を入れている取り組みやプロジェクト、重点施策、各区の課題(区の基本計画や区政運営方針等のページ、区議会だよりなどで確認できます)

また、自分がやりたい仕事に関して、実際に区が行なっている取り組みを調べることも重要です。

そういった区の取り組みについての感想や改善点、自分ならどうするか、といったことを面接で訊かれる可能性もあるので、興味のある分野に関する施策はホームページなどを利用して把握しておくことが望ましいです。

このようにあらかじめ志望区の情報収集をして、○○区政のどういうところに興味を持ったのか、なぜそれに関心を持ったのか、きちんと言えるように準備しておきましょう。

3-2.志望理由の考え方

区面接においては単に特別区職員の志望動機だけでなく、特にその区の職員を志望する理由を作る必要があります。

希望外の区面接を受ける場合はなおさらしっかりと考えておかなければなりません。

そのためにも、上に書いたように志望区の情報収集をしたり街を自分で訪れたりして志望区の特徴を把握しておくことが重要になります。

具体的な志望理由の作り方は、自分のやってみたい仕事をいくつか挙げてみて、把握した志望区の特徴や課題、力を入れている取り組みなどと関連付けていくことでスムーズに考えることができるでしょう。

例えば、以下のように考えてみるとよいでしょう。

私は~~という経験から子育て支援の仕事をしたいと思っているが、その中で○○区は近年子どもの数が増えていると分かり興味を惹かれた。
一方で待機児童などの問題も深刻であると知ったことから、私も○○区職員として区のそういった課題に取り組み、○○区を子どもが健やかに育っていけるまちにしていきたいと考え志望した。

また、志望区に関係する自分自身の何かしらの経験などがあれば、それを志望理由につなげるのも良いでしょう。自分の経験に基づくものであればオリジナリティが増します。

しかし、ただ単に「その区に住んでいるから」「区内の学校に通っていて馴染みがあるから」といったことだけでは区の職員を志望する理由にはならないので気を付けましょう。

やりたい仕事について触れる際には、なぜその仕事をしたいのか、自分がその区で具体的にどのようなことをしてみたいのか、具体例や自分の考えたオリジナルなアイデア、自分の過去の経験などを出して話すと面接官の印象にも残りやすくなるので、その点は意識しながら対策することをおすすめします。

志望理由に限らずですが、具体例を挙げて説明するということは常に意識しておいてください。

3-3.街歩き

先に少し触れましたが、区面接に臨む前に自分の受験する区を実際に訪れる、いわゆる「街歩き」をすることをおすすめします。

やはり自分の目で街を見たり、実際に歩くことはその街の「リアルさ」を感じることができます。ホームページやパンフレットだけでは得られない情報を入手できますし、面接時に志望度の高さや熱意をアピールすることもできます。

遠方の方はなかなか厳しい場合もあるとは思いますが、可能な方はぜひ区内をまわってみてください。

街歩きする上では、最低でも区役所ややりたい仕事に関連する施設、区の有名なスポットなどはまわっておきたいところです。

例えばやりたい仕事が防災だとしたら、区内にある防災センターや防災館を訪れたり、街中にある防災に関連した掲示(海抜表示など)に目を向けてみたり、災害時に救急車が通れそうな道幅があるかを注意して見てみたり、といった感じで街歩きすると良いでしょう。

区役所では、職員の対応の様子や来庁者の様子を観察したり、庁舎の案内掲示などが分かりやすいかどうかに目を向けたりして、しばらく庁舎内を見て回るのがおすすめです。

また、同じ道を歩くのであっても、防災の観点、バリアフリーの観点などその時々でテーマを決めて歩くことで、ただ漠然と歩くよりも得られるものが多くなります。

その際には、住民側の視点だけでなく、行政の立場から改善できそうなところがないかどうか、自治体職員になったつもりで観察してみるということを意識すると良いです。

次に街をめぐる際のおすすめの方法を2つ紹介します。

①シェアサイクルを利用する

千代田区、港区、中央区、渋谷区などを志望する方であれば、これらの区がおこなっているコミュニティサイクル事業を活用して、シェアサイクルを利用しながら街をめぐってみるのも良いでしょう。自転車を使えばより広範囲を回ることができますし、自転車が通りやすい道なのか、歩行者や自動車の通行量はどれくらいなのかといったことが実感でき、その街の良いところや課題が見つかりやすくなります。

②地域のコミュニティバスに乗る

渋谷区の「ハチ公バス」や港区の「ちぃばす」など、区によっては地域のコミュニティバスが走っています。このコミュニティバスに乗りながら、区役所の支所や関連施設をまわってみるのもおすすめです。
バスの利用者やまちの雰囲気、交通事情などを観察できますし、そのバスが利用しやすいかどうかといったことも実感できるでしょう。

街を巡った際に感じたことや街の様子などはメモをとっておき、あとで読み返して思い出せるようにしておきましょう。
遠方に住んでいて街歩きが出来なかった場合は、上記のことを意識しながら試験当日にでも少し街をのぞいてみると良いと思います。

3-4.区面接に臨むにあたって

区面接は人事委員会の面接と違って、基本的にその区で働いている職員が担当することになります。

つまり、面接官は将来的に一緒に働く上司となる可能性があるということです。そのため、面接官に、この人と一緒に働きたいと思ってもらえるような受け答えや態度をとるように心掛けましょう。

当たり前のことですが、①身なりをきちんと整える、②相手の目を見て積極的に話す、③嘘はつかずに正直に答える、といったことを改めて意識して面接に臨んでいただきたいと思います。

また、区面接では受験者が内定を辞退しないかどうかという点も面接官が気にしているポイントなので、特別区が第一志望であることをしっかり伝える必要があります。

併願をたくさんしている人や民間企業の内定を持っている人などは、志望度の高さをきちんとアピールできるようにしましょう。

4.まとめ

特別区に最終合格をすると少し気が抜けがちですが、この区面接に合格するまでは内定は得られませんし、採用漏れというケースもないとは言えません。

ただ、区面接では受験者がその区の雰囲気に合っているかどうか、その人を採用して違和感なく働けるかというところを見ていると思われますので、もし1回の面接で不選択になってしまってもこの区とは縁がなかったと割り切ることが大事です。

筆記試験から内定までは非常に長丁場なので大変ですが、区面接まで来られれば特別区職員になれるまであと一歩なので、なんとか最後まで乗り切っていただきたいと思います。

この記事が区面接対策をされる方に少しでも参考になれば幸いです。

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