「令和7年度 都庁職員に新方式試験」が一部変更!~受験戦略は変えるべき!?~ | ASK公務員 - 個別指導/論文・面接カード添削の公務員試験対策塾

「令和7年度 都庁職員に新方式試験」が一部変更!~受験戦略は変えるべき!?~

  • 2024年12月30日
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宮園 啓介
大学卒業後から、大手資格予備校、高校、大学において公務員試験対策に携わり、今まで多くの国家公務員、地方公務員合格者を輩出。自身の公務員試験合格経験に慢心せず、刻々と変化する試験傾向の分析を丁寧に行い、「出そうなところを確実に仕留める」指導をモットーとする。

【主な指導科目】
教養試験;数的処理・文章理解・人文科学・社会科学
専門試験;経済学(ミクロ、マクロ、財政学など) 、行政系(政治学・行政学・社会学)
人物試験;面接・小論文

1.はじめに

東京都職員試験は、1類A方式、1類B方式、新1類B方式がありました。このうち、新1類B方式(以下、「1類B新試験方式」といいます)は、令和7年度から1ヶ月早まるなど試験の実施が一部変更されます。これにより、受験のしやすさが高まると予見されます。

本記事では、この1類B新試験方式を紹介した上で、受験戦略はどのように考えたら良いのかについてお伝えします。

すでに学習をしている人も、これから都庁受験を考える人にもオススメです。

2.「1類B新試験方式」の概要

それでは、1類B新試験方式の概要を説明していきます。

(1)試験スケジュール

①申し込み時期→インターネット申込みで2月14日(金)午前10時〜2月28日(金)午後3時まで
②一次試験→3月12(水)〜25日(火)の中で受験生が選択
③一次合格発表日4月11日(金)
③二次試験→5月8日(木)〜20日(火)の中で指定される日
④最終合格発表→5月30日(金)

②が昨年は会場で指定された日だったのが、受験生選択になりました。また、③も、第2次試験で実施していた「面接(プレゼンテーション含む)」と、第3次試験で実施していた「面接(グループワーク含む)」を1日にまとめる形になりました。

このようなスケジュールは、受験生の受験日に対する制約を緩める意味で効果的でしょう。また、民間企業と同時期になっているといえるでしょう。

したがって、民間企業を中心に活動をしている人にとっては、受験先の1つとして使えるかもしれませんね。

(2)試験内容

①一次試験→SPI3ーU試験
②二次試験→職種によって下記の通りです

▶「行政・ICT」職は、プレゼンテーション及び人物についての個別面接と、グループワーク及び人物についての個別面接です。

▶「土木・建築・機械・電気」職は、プレゼンテーションを含む、研究内容、職務経験及び専門知識並びに人物についての個別面接、グループワーク及び人物についての個別面接です。

つまり、聞く観点が異なるものの、個別面接が2回ということですね。また、プレゼンテーショングループワークもあります。

SPI3ーU試験ということですので、公務員試験用の特別な筆記試験は不要ということになります。また、テストセンター受験ですので、スケジュールが組みやすいといえるでしょう。

その後のプレゼンテーションとグループワークは、1日にまとめただけですので、過去の形式を参考にすれば、傾向と対策は練りやすいかなと思います。

(3)その他

1類B新試験は秋採用も実施されていましたが、土木・建築・機械・電気に加え、行政(事務)を実施予定とのことです。

詳細は2025年2月公表ですが、秋にも再チャレンジができる(あるいは、民間でしっかり活動してみて納得できなかったらチャレンジしてみるという)安心材料があるかもしれませんね。

3.1類B新試験試験との向き合い方

それでは、次に、この早期枠との向き合い方をお伝えしていきます。

結論としては、試験種による倍率差があまりないため、自身が準備していた受験方法を貫こうということです。最終倍率を行政職で比べてみましょう。

倍率は、いずれも、一次試験受験者分の最終合格人数で計算しています(なぜなら、都庁試験は申込者のうち、実際に受験をする人が概ね1類A採用試験が4割台、1類B&新1類Bが7割前後であり、最終合格者数も採用予定数を大幅に上回るため、受験申し込みに占める採用予定者の数字では、正確な実態がつかめないためです)。

1類A採用試験事務職の過去3年の最終倍率
令和6年度 2.2倍
令和5年度 5.6倍
令和4年度 4.4倍

1類B採用試験事務職の過去3年の最終倍率
令和6年度 1.5倍
令和5年度 2.4倍
令和4年度 3.1倍

新1類B採用試験事務職の過去3年の最終倍率
令和6年度 1.7倍
令和5年度 1.9倍
令和4年度 3.7倍

このように、倍率が低下してきており、それが、どの試験方式でもおこっています。新方式は受験自体はしやすくなるため、多少は倍率が上昇するかもしれませんが、急上昇するとは思えないことと、1類A採用試験や1類B採用試験もかなりの低倍率であるため、自身の受けたい試験種に向けた学習で良いでしょう。

一方、これから受験を考える人もいるかと思います。その方は、新1類B採用試験が望ましくなります。なぜなら、1類Aと1類Bは、公務員試験型の教養試験かつ記述式の専門試験が問われるからです。

公務員試験型の教養試験というのは、数的処理と文章理解、自然科学・社会科学・人文科学があり、多岐に渡ります。また、事前に学習した経験がないと専門試験の記述準備は選択式試験より大変です。さらに、1類Aですと、大学院卒やその分野の社会人経験があるような人が受ける内容を記述するため難易度が上がります。

これらを考慮すると、今からの都庁試験を考えるなら、SPIで済む新1類B採用試験かなと考えます。もちろん、個人差はありますので、気になる方は、都庁HPには、一年前の過去問が載っていますので、ご確認ください。

☆試験・選考情報(東京都職員採用ホームページ)

なお、都庁のHPには、過去の採用試験実施状況が載っています。本記事では、行政職の倍率だけを取り上げましたが、他の職種も似た状態ですので、自身の試験種を見比べておくと良いでしょう。

☆過去の実施状況実施状況のURL(東京都職員採用ホームページ)

4.おわりに

本記事では、東京都庁職員試験のうち、新1類B採用試験の試験変更について解説しました。具体的には、試験が受けやすくなった観点をお伝えしました。

そして、他の試験方式と比べて、倍率などを勘案すると、新1類B採用試験の受けやすさを意識して、今までの受験準備をしていた方式を放棄する必要がないという受験戦略をお伝えしました。したがって、公務員型の学習をしてきた方はそれを続けて、1類Aなり1類Bなりを受ければ良いですし、SPI型を狙ってきたのであれば、それで大丈夫だということです。

もちろん、今から受験をする場合は、筆記負担が軽いSPI方式となります。

本記事を踏まえつつ、ご自身の受験計画を立てて頂ければと存じます。なお、究進塾では、公務員の受験計画や学習方法の相談などに載っています。公務員試験であれば、従来から行われてきた公務員試験型であろうが、SPI方式であろうが相談も学習指導も可能です(もちろん、二次試験の人物試験として課される論作文や面接、プレゼンテーションなどのアドバイスもできます)。

悩んだら、ぜひ相談から。お待ちしています。

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