公務員試験の勉強って、仕事で役に立つのでしょうか? | ASK公務員 - 個別指導/論文・面接カード添削の公務員試験対策塾

公務員試験の勉強って、仕事で役に立つのでしょうか?

  • 2024年8月23日
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ASK公務員 編集部
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公務員試験に向けて、いま勉強をしている方、これから勉強をしようか迷っている方、
「せっかく勉強しても、実際の仕事で使うのかな?」
と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、実際に公務員として働いてみて、公務員試験の勉強が仕事に活きるのかどうか、筆者の経験からお伝えしていきます!

1.はじめに

国家公務員、地方公務員として仕事をするためには、公務員試験に合格しなければなりません。
受験する区分によって、試験科目が異なりますが、多くの試験区分において必要となる基本的な科目があります。

たとえば、

法律系科目
●憲法
●民法
●行政法

経済系科目
●経済原論 〈マクロ経済学、ミクロ経済学〉

政治・行政系科目
●政治学
●時事問題

基礎的科目
●数的処理
●判断推理

といった科目が挙げられます。

最近は、こうした科目を課さない試験区分も出てきていますが、多くの場合には、公務員試験に合格するため、これらの科目を勉強して知識を頭に入れておく必要があります

ですが、せっかく勉強した知識が、実際に公務員になってから全く使われないのならば、もったいないと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ここでは、実際の公務において、試験勉強の知識が役立つかどうか、お伝えしていきます。

2.行政法などの法律知識は、何かと役に立ちます

公務員試験の大きな要素を占めるのは、憲法、民法、行政法と、法律関係の知識を問う問題です。
なぜ、そうなっているかというと…。

国であれ、地方であれ、住民のくらしにはあまねく法律やさまざまな規則、ルールが定められており、皆さんの生活が成り立っています。

法律がさまざまな決まり事の礎となるものですが、法律を実際に運用していくためには、それぞれの施行令や施行規則などにおいて詳細が定められていますので、施行令や施行規則に記載されている内容も含めて把握する必要があります。

地方自治体では、法律のほか、各自治体毎に定められているさまざまな条例を基本に、その自治体におけるルールとして運用がなされます。

→法律や施行令、施行規則、広義では条例や条例施行規則
などをまとめて、「法令」と呼びます。
「法令に則って、仕事をする」などというふうに、表現されます。

さて、公務員試験の行政法は、実際に公務員になってから何かと必要になる知識です。

たとえば、国家賠償法第2条には
道路、河川その他の公の営造物の設置又は管理に瑕疵があつたために他人に損害を生じたときは、国又は公共団体は、これを賠償する責に任ずる
という規定があります。

これは、具体的な例で言うと

公園の遊具で子どもが遊んでいて、ケガをした

というような場合に、公園の遊具〈公の営造物〉が、通常備えるべき安全性を備えていたか〈設置又は管理に瑕疵がなかったか〉どうか、ということが問題になってくるわけです。


もちろん、通常の利用方法でケガをしないように、設置されていなければいけないものですが、「瑕疵」といえるかどうかは、営造物の種別、地理的条件、構造、利用状況、気象条件、季節、時刻などの要素を総合的に考慮して、個別的・具体的に判断されるものです。

道路や河川、学校、公共施設などと、公の営造物はたくさんありますので、実際に公務員になってみると、
管理に瑕疵がなかったか
つまり、
通常備えるべき安全性を備えている必要がある
などと、気にかけることが出てきます。

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他にも憲法や民法など、公務員試験で勉強した法律知識は、必要になる場面が時折出てきますので、そういう時に「こういう場合には、確か民法に時効の規定があったな」などと記憶があれば、完全に覚えていなくても民法で時効を調べれば良いわけです。

また、地方公務員試験で出題される地方自治法は、地方公務員として勤務する上ではたびたび必要となる法律ですので、覚えておくと役に立ちます。

3.役所に入ってから勉強すること

公務員として役所に入庁すると、実際に配置された部局によって、必要な知識はさまざまであり、その都度勉強しなくてはなりません。

たとえば、児童手当の担当になれば、児童手当法がまず基本としてあります。
児童手当法に則って業務を行っていくわけですが、法律に記載されていない詳細なことについては、法令通達集や運用事例集というようなものに照らして、申請受付や審査、支給決定といった具体的な仕事を行っていきます。

税務関係であれば、国税通則法、国税徴収法、所得税法、法人税法など多種多様な法律がありますし、生活保護関係であれば、生活保護法が基本というふうに、各業務においては個別法に自ずと詳しくなっていく必要があるでしょう。

選挙権や被選挙権なども、公務員試験で勉強する事柄ですが、市役所や都道府県の選挙管理委員会に配属となれば、もっと詳しい知識が必要となります。
選挙管理委員会に配属されなくても、市職員は選挙時には選挙業務に従事することが多くありますので、基本的な知識は持ち合わせていることが求められます。

4.まとめ

公務員として採用され、役所に入庁すると、個別の業務に応じて詳しい知識が必要となりますので、多くのことは採用後に実地に学んでいくこととなるでしょう。

けれども、行政法や選挙に関する知識など公務員試験で勉強したことというのは、決してムダになるものではありません。
ふとした時に役に立つものですので、しっかりと学んでおきたいですね!

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