大学生の人気資格であるTOEICですが、民間企業も国際化に対応できる人材を確保するため応募の条件として「TOEIC○○点以上」という制限を設けているところも増えています。
こうした流れから、公務員試験の受験生の中にもTOEICの勉強をしている人も多いかと思いますが、もし自己啓発のためであるとか民間企業との併願を考えているという人以外でしたらTOEICの勉強よりも公務員試験の勉強を優先させるべきです。
公務員になるのに資格を持っていると有利だということはないでも書いていますが、基本的に公務員試験の採用は1次試験である筆記試験と2次試験以降の面接試験で決定するため、学歴や持っている資格は基本的には考慮されません(資格職や国内外での仕事をする省庁などは除きます)。
そのため、受験生の大半が受けるあろう自治体の事務職や技術職、国家公務員一般職や国税専門官などは特に資格があるからといって有利に働くわけではないのです。
国家総合職を狙っている人はTOEICの勉強は必要
平成27年度の国家総合職の採用試験からTOEICやTOEFLの点数が考慮されるようになります(これらの資格が必要というわけではありません)。
これは、国家総合職のように日本の中枢において企画や立案などの業務をしていくには基本的な英語力は身につけとけよ、というものでして、持っている点数によって加点される点数が違うみたいなので、総合職を狙っている人は要チェックです。
http://www.jinji.go.jp/kisya/1312/sougoushoku-eigoshiken.pdf(国家公務員採用総合職試験における英語試験の活用について)
国家総合職の問題は他の公務員試験に比べかなり難しいですから、もし英語が苦手じゃない人はぜひともTOEICやTOEFLを取って他の受験生と差をつけるのがよいでしょう。
ちなみに、TOEICやTOEFLのほかにもIELTSという試験の点数も考慮されるようですが、これは「アイエルツ」と読み、他の英語の試験ではそれほどメジャーではないですが、形式的にはTOEFLと似ておりリーディングやヒアリングの他にスピーキングとライティングが課せられます。
主に欧米への留学を目的とする人が受けるテストですが、TOEICよりも英語の総合力を試されるので、自分の英語力を上げたい(テストの点数ではなく)のであればこちらのほうをおススメします。今後、IELTSは注目される資格になるんじゃないかなーと私は思います。
話が逸れましたが、国家総合職を受験するのであればTOEICなどの英語の勉強をしておいたほうがいいですし、それ以外であれば公務員試験が終わるまでは無理に時間を割いてまでやる必要はないでしょう。
中には地方公務員でも国際関係の部署もあるのでこれらの資格があると配属されやすいかもしれませんが、どうせ3年程度で異動してしまうので入庁してから希望の部署に配属されるよう勉強するという方法でも十分でしょう。まずは1次試験に受からなければ意味がないですから。