特別区受験者必見!2024年度受験対策版、自然科学の傾向と対策(物理、化学、生物、地学) | ASK公務員 - 個別指導/論文・面接カード添削の公務員試験対策塾

特別区受験者必見!2024年度受験対策版、自然科学の傾向と対策(物理、化学、生物、地学)

  • 2024年2月27日
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宮園 啓介
大学卒業後から、大手資格予備校、高校、大学において公務員試験対策に携わり、今まで多くの国家公務員、地方公務員合格者を輩出。自身の公務員試験合格経験に慢心せず、刻々と変化する試験傾向の分析を丁寧に行い、「出そうなところを確実に仕留める」指導をモットーとする。

【主な指導科目】
教養試験;数的処理・文章理解・人文科学・社会科学
専門試験;経済学(ミクロ、マクロ、財政学など) 、行政系(政治学・行政学・社会学)
人物試験;面接・小論文

1.はじめに

特別区Ⅰ類の採用試験に合格し、希望の区に有利な採用を得るためには

「特別区受験者必見!2024年度受験対策版、社会科学の傾向と対策」の記事に載せたとおり、高得点での合格が求められます。

高得点のためには、一次試験の教養試験・専門試験・論文試験と、二次試験の口述試験の4試験において、できうる限りの高得点化が必要です。

本記事では、教養試験のうち、自然科学での高得点化を図るために、過去問分析、得点化のためにすべき準備について述べていきます。本年(2024年=令和6年)の受験にフォーカスしていますので、今年受験者は特に参照いただければと思います。

なお、別記事にて他科目の分析をしていきますので、そちらも参考頂ければ幸いです。

2.自然科学の過去問分析

自然科学は例年、物理2問、化学2問、生物2問、地学2問の出題です。合計は8問となります。それでは、科目ごとに過去5年分の出題内容をみていきましょう(「/」で問題の境目となります)。

(1)物理

令和元(2019)年……張力/ファラデーの電磁誘導の法則
令和2(2020)年……トップラー効果/電気回路
令和3(2021)年……周期的な運動と慣性力/電気回路
令和4(2022)年……波の速さと波長/電気と磁気
令和5(2023)年……反発係数/電圧

(2)化学

令和元(2019)年……アルミニウム/結晶
令和2(2020)年……アルコール/ボイル・シャルルの法則
令和3(2021)年……糖類/金属結晶の構造
令和4(2022)年……金属/物質の三態と熱運動
令和5(2023)年……周期表と元素/炎色反応

(3)生物

令和元(2019)年……細胞の分化/視覚器
令和2(2020)年……DNAの構造/生態系の物質収支
令和3(2021)年……動物の発生/植物ホルモン
令和4(2022)年……細胞の構造/ヒトのホルモン
令和5(2023)年……ハーデイ・ワインベルグの法則/ヒトの脳

(4)地学

令和元(2019)年……太陽系の惑星/大気の大循環
令和2(2020)年……太陽系/地球の内部構造
令和3(2021)年……宇宙の膨張/海洋
令和4(2022)年……太陽の表面/日本の四季の天気
令和5(2023)年……太陽系の惑星/地層

3.対策方法

続いて、対策方法を、上記の過去問の傾向からお伝えしていきます。

まず、高校時代に上記科目を受験用に履修している方—例えば、理系の方で、物理と化学を学習してきたとか、文系の方でも、共通テストなどのために、化学と生物をしてきたというような方—は、一度過去問をさらっと見てみましょう。問題のレベルが非常に基本的な内容だと分かると思います。

そのような方は、以下の本でさらっと全体を復習したら、過去問をやっておきましょう。それで恐らく、解答ができるかと思います。

公務員試験-自然科学ザ・ベストプラス-ザ・ベストプラス-シリーズ-荒井義明

なお、過去問としては、以下が有名です。

公務員試験 新スーパー過去問ゼミ6 自然科学

そのため、次に、高校時代に、受験用として物理・化学・生物・地学を学習してきていない方に絞って、対処方法を3つお伝えします。

【(1)対処方法1;自然科学を選択しないつもりで臨む】
特別区の教養試験は、自然科学・人文科学・社会科学で20問の出題中、12問を選択できれば大丈夫です。

もしも、自然科学に苦手意識があって今までも勉強してきていないなら、社会科学や人文科学での選択を増やし、時事をしっかり学習するという手もあります。なぜなら、時事を含めた社会科学・人文科学で合計12問あるからです。

つまり、極論を言えば、全部文系科目で固めて挑むこともできるわけです。もちろん、繰り返しとなりますが、その分、社会科学・人文科学・時事の3つの学習を熱心にしないとこの手は使えません

【(2)対処方法2;頻出分野だけをおさえる(一番お勧め)】
とはいえ、全ての文系科目を熱心に学習するのもしんどいものですよね。日本史は大学受験でも使ったから自信があるけれど、世界史や地理はほぼ一から……などのケースがあるからです。できれば、時事・社会科学・人文科学のうち3,4問が選択できなかったとき用に、自然科学も対策しておくことがお勧めです。

この3つの対処法の中で最もお勧めするものとしては、自然科学の頻出分野だけをおさえるというものです。

上記の過去問の出題傾向から、物理では電気分野、地学では太陽系を中心とした惑星は、ほぼ毎年出題されています生物の人体にまつわるもの、化学の物質の性質も頻出といえるでしょう。

こうした頻出の分野だけを学習するということです。このとき、かみ砕かれた説明本が望ましいので、テキストは以下が良いといえます。

公務員要点整理問題集 ポイントマスター 自然科学 (公務員試験 国家一般職(高卒者)・地方初級)

高卒程度となっていますが、この内容を踏まえて過去問を解けば大丈夫です。過去問もより解説が詳しいものとして、以下を選びましょう。問題集は分厚いですが、自身が学習した単元だけを学習することになります。

2024-2025年合格目標 公務員試験 本気で合格!過去問解きまくり! 【7】自然科学I

2024-2025年合格目標 公務員試験 本気で合格!過去問解きまくり! 【8】自然科学Ⅱ

【(3)対処法3ー科目を絞る(対処法2よりは勧めません)】
さて、時事・社会科学・人文科学のうち3,4問が選択できなかったとき用に、自然科学も対策するなら、自然科学の4科目中2科目程度を学習しておくという対処法もあります。これが、対処法3です。

これについては、対処法2よりあまりお勧めしません

理由は、ここで選択しようとする科目が、多くの人にとって、化学と生物ではないかと思うからです。そもそも、こうした対処法を考えたのは、自然科学に今までの学習キャリア上、自信がない人を想定していましたよね。そういう人は、高校1・2年次に一応履修した科目が、生物や化学という可能性が高いと思われ、一応触れたことがあるから、この科目に絞ろうか……となりやすいわけです。

ただ、特別区は、生物と化学という2科目の出題範囲が、物理や地学より広めとなっています(過去問傾向より)。そうなると、生物・化学の得点をとろうと、広範囲の学習に臨むこととなり、それなりの時間がかかります。

であれば、対処法2の方が、素早く3・4問の得点ができるように準備ができるというわけです。

なお、では、範囲が狭い、物理と地学だけをやるのはどうかという質問がでそうですが、物理の力関係の問題は、数学の処理に抵抗がある方にはしんどいでしょうし、地学の天体分野以外のもう一問は範囲が広いです。

となると、やはり対処法2が妥当となるわけです。

4.おわりに

本記事では、大学受験でも自然科学科目を使っていたり、抵抗がない方には、ザ・ベストシリーズで概要を復習しながら、スーパー過去問をすれば特別区の自然科学は点数が取りやすいことをお伝えしました。

一方で、自然科学に抵抗ある方は、特別区の場合、物理の電気、地学の天体、生物の人体、化学の物質の性質あたりを中心に学習をすることで、人文科学・社会科学・時事で解けない問題があるときに、代わりの役割を果たせることを伝えました。

この学習戦術を駆使して、ぜひ、高得点合格を目指してください。応援しています。

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