確率(加法定理、乗法定理)|数的処理問題解説

確率(加法定理、乗法定理)

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【問題】
A、B、C の袋があり、 A の袋には白球が4個、黒球が2個、 B の袋には白球が2個、黒球が2個、 C の袋には白球が一個、黒球が2個入っている。今から一個球を取り出しBに入れ、 B から一個球を取り出しCに入れる。この時 C から一個取り出した球が白である確率はいくらか。ただし、どの袋からも球を取り出す確率はすべて等しいとする。(地上2005)

1:\(\frac{19}{60} \)

2:\(\frac{7}{20} \)

3:\(\frac{23}{60} \)

4:\(\frac{5}{12} \)

5:\(\frac{9}{26} \)


確率の加法定理、乗法定理の問題です。二つの事象が排反であるとき(同時には成り立たない条件)で連続して起こる事象については掛け算で計算するものを乗法定理といいます。日本語で言うと「かつ」のようなものです。二つの事象が排反でないとき(同時に起こりうる条件)で連続して起こる事象については足し算で計算するものが加法定理といいます。日本語で言うと「または」のようなものです。

実際に問題文のような袋の図を書いてみましょう。黒球は B、 白球は W と表記しています。

A から球を一つ取って B に入れる時、 B か W か、どちらの球を取っているか分かりません。また B から C に球を移す時も同様です。詳しく見てみましょう。

A から球を一つ取るときには、 B である場合と W である場合が考えられます。
例えば B であった場合、 B の袋の中にある B の数は3つに なることが分かります。

つまり取る球の色によって B から球を取り出すときの確率が変わってしまうため場合分けする必要があります

さらに B から球を取り出して C の袋に入れる時に B か W か、どちらの球を取っているかここも同様に分かりません。この時も場合分けをする必要があります。Cの袋からはWを取り出す場合だけ考えればいいので、ここの場合分けは不要です。

よって全部で4通り場合分けをすることが必要だとわかります。下の表の通りです。

Aの袋から出した球 Bの袋から出した球 Cの袋から出した球  
W W W …①
W B W …②
B W W …③
B B W …④

それでは下の場合分けした通りに確率を求めていきたいと思います。①の場合を考えます。

Aの袋からWを出す確率は全部で6個ある球の中から4個取り出すことを考えると、 \(\frac{4}{6} \)となります。(ここではあえて約分しない方が最後の計算が楽になります。)

このWは問題文よりBの袋に入れて考えるので、Bの袋は球が5個あることになります。
Bの袋からWを取り出す確率は、全部で5個ある球の中から3個取り出すことを考えると、 \(\frac{3}{5} \)となります。

このWは問題文よりCの袋に入れて考えるので、Cの袋は球が4個あることになります。
Cの袋からWを取り出す確率は、全部で4個ある球の中から2個取り出すことを考えると、 \(\frac{2}{4} \)となります。

①の場合での確率をすべて求めることができました。②、③、④も同様に考えると、それぞれの確率は下記の表のようになります。

Aの袋から出した球 Bの袋から出した球 Cの袋から出した球  
\(\frac{4}{6} \) \(\frac{3}{5} \) \(\frac{2}{4} \) …①
\(\frac{4}{6} \) \(\frac{2}{5} \) \(\frac{1}{4} \) …②
\(\frac{2}{6} \) \(\frac{2}{5} \) \(\frac{2}{4} \) …③
\(\frac{2}{6} \) \(\frac{3}{5} \) \(\frac{1}{4} \) …④
ポイント前述した通り、Aの袋から白球を出す、Bの袋からも白球を出す、Cの袋からも白球を出すという一連の動作をした時の確率を求めるので、Aも白球、かつ、Bも白球、かつ、Cも白球でないといけません。(Aは白球、またはBは白球となってしまうと、AかBのどちらかは黒球でも良いことになってしまいますので、考えたい事象と異なってしまいます。)
なので、Aの袋から白球を出す確率、Bの袋からも白球を出す確率、Cの袋からも白球を出す確率から、Aも白球、かつ、Bも白球、かつ、Cも白球である確率を計算するときは乗法定理になるので、掛け算で計算することになります。

(Aも白球、かつ、Bも白球、かつ、Cも白球である確率)=(Aの袋から白球を出す確率)×(Bの袋からも白球を出す確率)×(Cの袋からも白球を出す確率)
となります。

Aの袋から球を出す、Aから出した球をBに入れてBの袋から球を出す、Bから出した球をCに入れてCの袋から球を出す、という一連の作業は

①の場合の確率を計算すると、

\(\frac{4}{6} \)×\(\frac{3}{5} \)×\(\frac{2}{4} \)(乗法定理)と表せます。

②~④も同様に求められるので、それぞれを計算します。

ポイント最後に①~④の事象は足し算します。(加法定理)
①の場合もありえるし、②の場合もあり得る。③や④の場合もあり得ますね。そもそも、求めたいCから白球が出る確率が欲しいのでした。Cから白球が出る確率は、①の場合、または②の場合、または③の場合、または④の場合が考えられるということでしたよね。
なので、これらの①~④の確率は足し算で計算するということになります。
(Cから白球が出る確率)=(①の場合の確率)+(②の場合の確率)+(③の場合の確率)+(④の場合の確率)
ということですね。

①~④を計算すると、

\(\frac{4×3×2}{6×5×4} \) + \(\frac{4×2×1}{6×5×4} \) + \(\frac{2×2×2}{6×5×4} \) + \(\frac{2×3×1}{6×5×4} \)(加法定理) = \(\frac{46}{6×5×4} \) = \(\frac{23}{60} \)

よって正解は3番だとわかります。

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