ある議題についてA~Eはそれぞれ賛成か反対のいずれかの意見を持っている。そこで賛成と反対の意見を持つ者が1人以上入るようにA〜Eから3人を選び、討論することにしてそれを繰り返し、意見の一致を図ることになった。討論の結果2人と意見の異なる1人が意見を変えていったところ、3回目の討論が終わって初めて全員の意見が賛成で一致した。3回の討論の参加者は以下の通りである。
1回目:A、B、C
2回目:A、C、D
3回目:B、D、E
このとき AからE について述べたもので妥当なものはどれか。地方上級(2009)
1: 最初に討論を始める前は賛成が2人、反対が3人であった。
2: B の最初の意見は賛成であった。
3: C と D の最初の意見は同じであった。
4: Bは意見を2度変えた。
5: Eは意見を1度も変えていない。
ある事実から推理をする問題です。
問題を見てみると、「賛成と反対の意見を持つ者が1人以上入るようにA~Eから3人を選び、討論することにしてそれを繰り返し、意見の一致を図ることになった。討論の結果2人と意見の異なる1人が意見を変えていったところ~」とあります。
例えば「賛成、賛成、反対」の3人で討論した後は「賛成、賛成、賛成」になり、「反対、反対、賛成」で討論した後は「反対、反対、反対」になるということがわかります。
しかし3回目の討論が終わると A から E の全員が賛成で一致しているとわかります。
よって
1回目、2回目、3回目で3回とも新しく賛成に意見を変えた…①
1回目で反対になり2回目3回目で賛成に意見を変えた…②
の2通りが考えられます。
②についてですが、1回目の討論で3人全員が反対になってしまうと、 残り2回の討論で5人全員を賛成にすることはできません。1回の討論で賛成の人が1人増えるだけなので、2回の討論では3人を賛成にすることはできません。よって②は不適切だと考えられます。
①をそれぞれの選択肢に当てはめて考えてみます。
①の場合では選択肢の1番は正しいことになります。
選択肢2ではBが反対であったとしても、 A と C が賛成であれば、1回目で B が賛成になり、2回目の D が反対であれば2回目で D が賛成になり、3回目のEが反対であれば3回目で良いも賛成となり、命題と逆の条件を満たします。
よって選択肢2番はこの場合は不適切であるということが考えられます。
このように逆でも成り立つか?を考えて矛盾を探してみるのも有効です。
選択肢3番は、先程の選択肢2番を考えていた途中で出てきましたが、初めに C は賛成 D が反対であっても成り立つことがわかりました。よって不適切であることがわかります。
選択肢4番は①の場合には当てはまらないので、②に該当します。②は不適切でしたので、4番は不適切であるとわかります。
選択肢5番が正しいとすると、Eは最初から賛成である必要があります。そうすると、3回目で意見を変えたのは B か D であることがわかります。
B が最後に反対から賛成に意見を変えた時は②に当てはまるので不適切です。Dが最後に反対から賛成に意見を変えた場合を考えると、2回目の討論で矛盾が生じます。
2回目で D が反対から賛成に意見を変えたとすると1回目の討論を終えた時点で既に全員賛成になっているはずです。
2回目から3回目に映る際に B が反対のままであったとすると、 A も C も反対であるはずです。よって3回目で全員賛成にはならないので不適切です。
よって正解は1番だとわかります。